史上最高峰の「昭和系オムライス」を新小岩の町中華『五十番』で食べてきた

380円のラーメンも最高にスゴかった

「ラーメン」380円
「ラーメン」380円

 さて、オムライスを心ゆくまで堪能したころ、ラーメンが到着しました。近年、日本のラーメンはおしなべて美味しくなりました。しかし、1杯800~1000円はします。休日、4人家族でラーメンを食べに行こうものなら約4千円もの出費。家族割があるわけでもなし、気軽な食べ物ではなくなっているのが残念なところ。

 しかし『五十番』のラーメンは、前述したとおり、1杯たったの380円。ところがオムライスと同様、これまたスゴかったのです。これまで数々食べてきたラーメンはなんだったのか、と思わずにはいられないほど。

あっさりとしていてスルスル食べられます
あっさりとしていてスルスル食べられます

 町中華らしくナルトが2枚。見た目は普通に見えますが、ネギとワカメの浮いた醤油スープをひと口飲んだ瞬間、衝撃的ともいえる深みのある味わいに目が丸くなりました。これが380円!? 細く縮れた硬めの麺も最高、もちろんスープとの相性も抜群です。チャーシューのしっかりした食感と旨み、そして箸休めのナルト。ああ、なんて美味しいんだろう。「正直言って今年一番のラーメンだわー」と友人の口から、ため息交じりに言葉が漏れ出ました。

 その合間に、肉団子と肉の天ぷらもつまみます。肉団子は、まずその数に圧倒されます。およそ14~15個はあったでしょうか。

「肉団子」900円。カリフワの団子とやや酸味のある餡のバランスが秀逸
「肉団子」900円。カリフワの団子とやや酸味のある餡のバランスが秀逸

 周りはカリッ、中はフワッとした食感の肉団子をトロトロの甘辛餡に絡めて口に放り込めば、もはや至福としか言いようがありません。これだけで、ご飯が3~4杯食べられそうです。

 続いて、「肉のてんぷら」。フワフワした衣の中に、ジューシーな薄切りの豚肉が。見た目はボリューム満点ですが、あくまで軽い味わい。これをカラシ醤油でいただきます。衣自体に味があり、さらに噛むたびに中から肉汁がにじみ出てきます。これはビールが欲しくなる味わいです。

「肉の天ぷら」900円
「肉の天ぷら」900円

 というわけで、お腹がはちきれそうになるくらい食べても計2860円。安い、早い、旨すぎる。そしてなぜか、胃もたれ感がない。店を後にして、開口一番、友人が「いや、最高だったね~!」とひと言。オムライスやラーメンは近年、ものすごいアレンジと多様化が進行していますが、改めて「これでいいんだよな」と思える美味しさに感動しきり。

 安いだけでなく、安心して理想の料理が味わえる『五十番』。みなさんもぜひ食べに行ってみてください。家や会社の近くにあったら、毎日通いたくなると思いますよ。

(撮影・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

中華料理 五十番外観

店名:中華料理 五十番

住:東京都葛飾区新小岩2-13-4
TEL:03-3647-0845
営:11:30~22:00
休:水曜