人気行列店『魔人豚』(埼玉川越・鶴ヶ島)で大ラーメン全マシ約2.8kgを食べてきた

人気行列店『魔人豚』(埼玉川越・鶴ヶ島)で大ラーメン全マシ約2.8kgを食べてきた
食楽web

 コロナの影響で外に出かけにくい状況が続いていますが、こんな時こそデカ盛りグルメを見て元気を出しませんか? ゴハンを食べるだけのために外に出るのは難しい状況ですが、パワフルなデカ盛り料理を見て気分転換を。状況が収束したらぜひ食べに行ってみてくださいね!

 東武東上線、鶴ヶ島駅東口を出ておよそ1~2分。地元の人や近くの学生たちに支持されている大盛りのラーメン店があると聞き、向かったのは『魔人豚』と書いて魔人ブゥ。あの有名漫画の、ピンク色のキャラ、からですよね。

 店の前に着くとベンチが。おぉ~行列店の証、店頭で待つ人のためのイス。そして中を覗くと、ランチタイムのピークを外したのにほぼ満席状態! ということで、ベンチに座り、席が空くのをワクワクしながら待ちます。

 ランチタイムのピークを過ぎた時間だったので、待ち時間は5分ほど。声をかけられて店に入ると、中はカウンターが長く広がる細長い空間。全てカウンター席です。端にある券売機で「大ラーメン」をプッシュ。席に座って出来上がるのを待ちます。

豚と書いてBOO。お店の人には太っている人もピンク色の人もいなかった。残念
豚と書いてBOO。お店の人には太っている人もピンク色の人もいなかった。残念

 カウンターと厨房を挟む壁にはトッピングのルールが。ニンニク、ヤサイ、アブラ、カラメ、マヨネーズ(まぜそばのみ)がトッピング可能で、「トッピングはこちらからお聞きします」「ノーマルでもニンニクは入っています」の次に「各種マシマシは食べきれる方のみ増量してください」の一文が。

 ということは、マシマシ、かなりすごいの? 店員さんに聞くと、「全マシマシだと、高さはこれぐらいになりますよ~」と手で作った高さ、約30~40cmぐらい。完食する自信がないと、絶対に頼んじゃダメな高さです。ということで、今回マシマシは諦め、まずは「全マシ」で注文。これがさっくり完食できれば、次回全マシマシにすればいいもんね~。

「大ラーメン」(全マシ)990円。このボリュームで全マシとなると、マシマシって一体!?
「大ラーメン」(全マシ)990円。このボリュームで全マシとなると、マシマシって一体!?

 トッピングを聞かれて数分後、目の前に大ラーメンの全マシが登場。ヤサイやチャーシューの山のせいか、卓上に来た時点でスープが丼のふちギリギリ。あふれそうです。

 早速計測。直径25cmの丼に高さ20cm、重さは2778g(器の重さをのぞく)。うわ~。ってことは、マシマシだと確実に3kg超えってこと!? 「マシ」だけにしておいてよかった~。それでも、一杯2778gは中々のボリュームです。都内で全マシって、大概1kg前後で、マシマシで1.5~2kgとかだった気がする。さすが埼玉、スケール感が違います。大喰い魂をブルブル震えさせます。

直径25cm、スマホのほぼ2つ分の長さ。山の頂上にあるのはとろっとろの味付け背脂
直径25cm、スマホのほぼ2つ分の長さ。山の頂上にあるのはとろっとろの味付け背脂

 早速一口! まずは緊急措置でスープ! 計測時にも野菜の山に押され、じわじわ溢れ出しています。やばい。まずは溢れるのがおさまる“安全水域”に持っていかねば!

「うちのスープは、背ガラやゲンコツ、豚足、香味野菜などでとったものに、かえし醤油のたれ。麺は極太、ちょっと縮れの平打ち麺ですね。大ラーメンの場合、茹で前で450gになります」と店主の宮本裕樹さん。濃厚そうなスープですが、見た目よりもスッキリした口当たりです。「うちのスープは意外とあっさりしているので、年配の人も食べられるんですよ」とニッコリ。ゴトゴトと煮立てないことで、クドさが抑えられ、幅広い世代に受け入れられているとのこと。なるほど~。

最初は透明感のあるスープだったが、頂上の背脂が次第に溶け出し、どんどん濃厚な味わいに
最初は透明感のあるスープだったが、頂上の背脂が次第に溶け出し、どんどん濃厚な味わいに

「あとね、うちの“ヤサイ”は、キャベツたっぷりだから!」とニカッと笑う店主。え? どういうこと? と思いヤサイの山を崩してみると、確かに緑。キャベツの割合が高い! 店によってはヤサイと言いつつ99%モヤシ、1切れかふた切れキャベツが、みたいなところもあるけれど、ここではキャベツとモヤシが対等! うわ~、なんか得した気分。

 そして、褐色の大粒背脂が、キャベツとモヤシに旨味をプラス。口の中で溶ける背脂がキャベツやモヤシにしっかり絡みつき、シャキシャキとウマウマが一気に襲ってきます。

毎朝作る自家製のこだわり極太麺。粉はもちろん、特別な水を使うなどこだわり満載
毎朝作る自家製のこだわり極太麺。粉はもちろん、特別な水を使うなどこだわり満載

 野菜の山を少し減らし、引っ張り出せるようになったところでやっと麺と対面。弾力のあるブリッブリの麺は、一気にすすると口の中が限界いっぱいに。スープはもちろん、モヤシや背脂も一緒に口の中に入り、豚骨ならではのガツンとくる旨さを満喫します。後からニンニクもやってくる! うわ~、すごいことになってる口の中! 旨味しかない!

 落ち着いて飲み下したところで今度はチャーシューに。豚バラのチャーシューはムチっとした口当たり。味がしっかりしみていて、これとゴハンでもおいしいかも。厚みもあって、食べ応え十分!

 肉の美味しさを楽しんだところで、再度ヤサイへ。モヤシとキャベツのシャキシャキで口の中リセット。キャベツの割合が多いと、キャベツの自然な甘みも感じられて、ストロングなのにどこかヘルシーに感じてしまいます。肉、野菜をバランスよく食べているぞーって気分に。

「うちは野菜のおいしさも味わって欲しいからね。スープと合わせて楽しんでもらいたいね」と店主。口の中いっぱいに頬張ったままウンウンうなずきます。

「気にせずがっつりニンニクを入れる! それがさらに美味しく食べるアドバイスだね」(店主)
「気にせずがっつりニンニクを入れる! それがさらに美味しく食べるアドバイスだね」(店主)

 後半になると、そこに沈んでいった背脂がスープや麺に侵食し始め、どんどん濃厚になってきます。が、モヤシとキャベツがある限り、それはトロトロとシャキシャキのハーモニー。モヤシだけならクタッとしそうだけれど、キャベツがいるからシャキシャキ感が残っている。そして、底に行くほど存在感を増すニンニク。あ~、もぉ、ゴハン投入したい~! でも完食できるかどうかさえ危うい2778g。ゴハンは無理~。

 ところで、なんで店名が魔人ブゥに?「いやぁ~、娘が、パパは魔人ブゥみたいって言われてね~。元々店名に「豚」はつけたかったから、ちょうどいい、って。インパクトのある名前が欲しかったしね」とまたまたニッコリ。そうか~娘さん命名なんですね。確かに、一度聞いたら忘れられない店名です。

 ちなみに、2020年6月にオープン10周年のイベントを予定しているとのこと。肉汁うどん風なものや限定の汁なしそばなど、この時にしか食べられないスペシャルな一杯を作る予定だそうです。

 旨味は濃厚ながらも意外とあっさり味わえるスープに自家製の極太麺、そしてヤサイも背脂も、そしてニンニクもたっぷりな大ラーメンの全マシ。次回はつけ麺の大にするか、混ぜそばにするか。券売機を見たときに気になった、混ぜそば限定のトッピング、タルタルソース、フライドオニオンってどんな感じ? おつまみらしき、背あぶらメンマも気になる~。まだまだうまいものだらけな予感の『魔人豚』。これは近いうちに再訪決定です!

(撮影◎小嶋裕 取材・文◎石澤理香子)

●SHOP INFO

魔人豚 (マジンブウ)外観

店名:魔人豚 (マジンブウ)

住:埼玉県川越市小堤910-28 エスパース・リュミエール五番館 1F
TEL:090-3810-2626
営:11:30~14:15、18:00~21:30頃(LO各10分前)※材料がなくなり次第終了
休:日曜・祝日
※新型コロナの影響により営業日・時間が不安定になっています。来店される際は事前に店にご確認ください