ペリカンの食パンの魅力を活かした「炭焼きトースト」

ペリカン本店のある国際通りから、蔵前方面に歩くこと2分。本店と同じく、赤い庇がかけられた『ペリカンカフェ』は、売り切れ必至のペリカンの食パンが味わえると、開店当初から注目を集めていたといいます。
店内は無垢の木材を使った暖かみのあるインテリアで統一されており、モダンながら落ち着ける雰囲気。大きな窓からは柔らかな朝の光が射し込み、爽やかなモーニングを楽しめます。

「お休みの日や天気のいい日には、開店前からお待ちになるお客様もいらっしゃいますね」と話すのは、ペリカンカフェのオーナーであり、本店の現店主・渡辺陸さんの母、馨(かおる)さん。訪れるのは、近くのホテルに宿泊している観光客が多く、最近では外国の人も増えてきたといいます。

こちらの目玉メニューは、特注の網を使い、炭火でじっくり焼きあげた「炭焼きトースト」。外はサクサク、中はもっちりとした独特の食感を楽しむことができます。ペリカンの食パンは浅草の喫茶店でも人気が高く、さまざまな店で仕入れていますが、炭火焼きのメニューを味わえるのは『ペリカンカフェ』ならでは。
焼き方以外にも、食パンの美味しさを最大限引き出すこだわりが感じられます。例えばトーストセットで注文できるコーヒーは、馨さんがオープン前から試飲を繰り返し、『ライブコーヒー築地店』のブレンダーさんと厳選を重ねたオリジナルブレンド。ほどよい苦味と爽やかな後味は、パンの美味しさを一層、引き立ててくれます。

トーストセットについてくるジャムは、イタリアから買い付けているもの。バターが染み込んだトーストにのせて食べると、バターの塩味とジャム(この日はママレード)の甘みが合わさり、なんとも美味! とことんまで“ペリカンのパンとの相性”が考え抜かれていることがわかります。

「ペリカンの食パンの魅力は、シンプルでわかりやすいこと。飽きないこと」(馨さん)。二代目店主・多夫さんが目指していた「毎日食べられる、ごはんのようなパン」は、この『ペリカンカフェ』でも守られています。
ときには朝から浅草の名物パンが味わえる『ペリカンカフェ』へ出かけて、ゆったりとモーニングを味わってみてはいかがでしょうか。
(撮影・文◎藤間紗花)
●SHOP INFO

店名:ペリカンカフェ
住:東京都台東区寿3-9-11
TEL:03-6231-7636
営:9:00~17:00(L.O.)
休:日曜・祝日・特別休業日(夏季・年末年始)