ひと皿で5か国の味が楽しめる！ミニバーガーで世界を旅する高級ホテルのバータイム！【BeBu＠虎ノ門】

　先日ニュース記事で「高級ホテルの超巨大バーガー」について取り上げたが、今度は高級ホテルが作る「ミニバーガー」をご紹介したい。

「ホテルのハンバーガー」の双璧をなす高級ホテル。一軒は前回記事の「グランド ハイアット 東京」。もう一軒は虎ノ門ヒルズ上層階のライフスタイルホテル「アンダーズ 東京」。そのカフェ＆バー「BeBu（ビブ）」のハンバーガーが面白い。

　”Beer ＆ Burger”略して「BeBu」。クラフトビールとハンバーガーをテーマに、樽生常時5タップ以上、バーガー11品をはじめ、バラエティに富んだメニューを揃えるカジュアルなカフェ＆バーだ。

　今回紹介する「スモール・ワールド・バーガー」は4月1日～5月31日まで販売の春の限定メニュー。日本、アメリカ、フランス、イギリス、イタリア、5か国の味を表現した5つのミニバーガーがセットになったスペシャルメニューだ。5つはそれぞれ、レギュラーメニューのバーガー5品をミニチュア化したもの。レギュラーパティ140gに対し、ミニは40g。4分の1強のボリュームだ。

　まずフランス国旗は「ビストロバイト」というバーガーのミニチュアサイズ。カマンベールチーズ、リンゴンベリー（コケモモ）、ローストオニオンが入る。アメリカのバーガーはその名も「カウボーイ」。ベイクドハム、ウィスキーソテーマッシュルーム、スイスチーズ、マスタード入り。イタリアはビーフでなくポークソーセージでパティを作り、モッツァレラチーズ、トマトラグー、オリーブ、ルッコラを乗せてピザ風に仕上げた一品。

　イギリスは「パブ バディ（Pub Buddy）」。”飲み仲間”といったところか。ペッパーソース、ポートベロマッシュルーム、オニオンリング、チェダーチーズのトッピング。生野菜なしのバーガーだけに味がシャープ。ペッパーソースの刺激とバルサミコの酸味がキュッ！ と利いて、レギュラーサイズで食べるとなかなか「とんがった」一品である。

　そして日の丸は鶏つくねパティのバーガー「ニッポン」の縮尺版。鶏は山梨産・信玄どりを使用。ふんわりやわらかな「つくね」の味わいに、つぶつぶ・コリコリと絶えず軟骨が小気味よいアクセントを利かせる。そこへ濃厚な照り焼きソース。下は千切りのキャベツ。レギュラーサイズにはさらにフライドエッグが乗る。

　世界各国の料理が目にも楽しいミニバーガーの中に再現された、まさに世界の縮図のような限定メニュー。「これはどんな味？」とひとつずつ確かめながら食べていると、けっこうお腹が膨れる。お供のビールが一杯では足りなくなってくる。ハッピーアワーは平日17時から20時まで。生ビールのLサイズなどが税込500円で楽しめる。それでいながらサービスは一流ホテルのクオリティ。実に居心地のよい空間だ。

　もちろんハンバーガーも一流ホテルの高い技術と品質。それが町のバーガー店と変わらぬ値段で楽しめるという、そこがビブのすごいところ。ハンバーガーらしい気軽さや親しみを忘れない、リーズナブルなホテルのバーガーだ。

（撮影・文◎ハンバーガー評論家・松原好秀）