約1.2kg! 浅草『下町天丼 秋光』の超デカ盛り天丼を食べてきた

約1.2kg! 浅草『下町天丼 秋光』の超デカ盛り天丼を食べてきた
食楽web

 浅草に、天ぷらが器からはみ出る、山盛りの天丼があると聞き、向かったのは、浅草ROXのビル1Fにある『下町天丼 秋光 浅草本店』。

 丼からはみ出るって、どうせ穴子が長いんでしょ~、かき揚げがデカイんでしょ~。なんて気軽に想像していたのですが、実際は、盛られた全部の天ぷらが集合体で多方向に丼から飛び出す、想像を超えたど迫力の天丼だったんです。

店内はカウンター席、テーブル席、そして小上がりの座敷席も。英語で書かれたメニューも置いてある
店内はカウンター席、テーブル席、そして小上がりの座敷席も。英語で書かれたメニューも置いてある

 噂の天丼は「五代目天丼 極」。一日5食限定で、その日のオススメの天ぷらがぎゅっと集合したオールスター天丼。ちなみにここでは、穴子が入っている天丼は丼からはみだすし、エビの入っている天丼はツリーっぽく高さがあるなど、丼から飛び出している天丼がデフォルトです。その中でも一番種類が多く盛り付けられている天丼が「五代目天丼 極」です。

「ただ多いだけじゃなく、旬の食材で作る天ぷらに、ご飯がいっぱいの丼ですよ」と店主の谷原秋光さん。浅草本店のほか、シンガポールやオーストラリア、フィリピンなど海外6カ国に15店舗の店があるインターナショナルな天ぷら店。下町天丼という屋号ながら実は世界で愛されている天ぷらだったりします。

「五代目天丼 極」5550円。高さは約20cm。スマホより高い。穴子だけに頼っていません。みんなで高さを出しています
「五代目天丼 極」5550円。高さは約20cm。スマホより高い。穴子だけに頼っていません。みんなで高さを出しています

 注文して待つこと数分、出てきたのは、大ぶりの丼に、いろんな天ぷらがブワッと乗った、豪快かつゴージャスな天丼。「今日は穴子2本、エビ5本、白子、子持ち昆布、桜海老のかき揚げ、谷中生姜、ししとう、さつまいも、2杯分のご飯ですね」と店主。穴子2本にエビ5本。それってもぉ、穴子天丼とエビ天丼を合体させたようなもの? しかもエビ天、小エビじゃなくてちゃんとしたサイズのエビで5本って!

上から見てご飯が見えない! そしてエビやら穴子やら、いろんなものが丼から飛び出てる
上から見てご飯が見えない! そしてエビやら穴子やら、いろんなものが丼から飛び出てる

 まずは計量。直径17cmの丼に、高さは約20cm。そして重さは1139g(器の重さを除く)。な~んだ、1.2kg未満なら余裕じゃん~。なんて思っていたけれど、後でとんでもないことに…。

 まず、どこから食べればいいですか? 「小皿をお出しするので、一旦そっちに取り分けてからどうぞ」と店主。そうですよね。どこか天ぷらの山を一部崩して、ご飯とバランスよく食べ進めたいし。

桜海老のかき揚げ。カリッカリ。パリッパリ。エビ5本に桜海老って、エビ好き大歓喜
桜海老のかき揚げ。カリカリ。パリパリ。エビ5本に桜海老って、エビ好き大歓喜

 まずは、器の手前にある白子の天ぷらから。外側カリッ、中からプチッ&じゅわ~。白子の旨みがトロトロと口に中に溢れてきます。鍋で食べることがあっても天ぷらでは初めて。続いて子持ち昆布。子持ち昆布って天ぷらにするんだ~と思いつつ食べると、やはり外カリッ、中プチプチ。うわ~楽しい。この天丼、いろんな食感の天ぷらがあって、楽しくなってきます。

 続いてタレのしみたゴハン。程よい甘さと旨みがしっかりきいていて、これ、ゴハン&タレだけで丼一杯いける美味しさ。

 今度は一番奥にある穴子に。フワッフワ。サクッサク。そしてエビ天。これまたサクッサクのプリッ。もぉたまらん。どこから食べても食感の違いと衣のサクサクが楽しめる、食べ飽きない天丼です。

「粉は熊本産の粉で作るオリジナルブランドの天ぷら粉、誰でもサクサクに揚がる、独自に開発した粉を使っています。タレは鰹節や昆布で旨みを強調した仕上がりに。油は大豆油とごま油のブレンド。だから程よくスッキリしているんですよ」と店主。

 しかもここの天ぷら、時間が経ってもサクサクをキープしています。オリジナルブレンド粉、すごい。この粉が買えたら、自宅でプロの味が作れるのかも?

代表取締役・店主の谷原秋光さん。「年末年始も休み無しでオープンしますよ~」
代表取締役・店主の谷原秋光さん。「年末年始も休み無しでオープンしますよ~」

 浅草の天ぷらって、いわゆるごま油で揚げた、黒くてドスッと重量感のある天丼、というイメージだったのに、『秋光』の天ぷらはサクサク軽やか。これなら1.2kgなんて余裕~。と思っていたのに、そこはやはり天ぷら。半分の量を食べたあたりから、満腹感がいきなりやってきます。

 程よい満腹感を和らげるため、味変として注文したのは、話題の「グリーンカレー天ぷら」! こちらは『秋光』で話題&人気の天ぷらで、グリーンカレーを一度凍らせ、塊にしたものに衣をつけて揚げたもの。一口かじると、中からグリーンカレーがトロッと出てきます。チキンのひき肉やココナッツミルク入りで、和の中にいきなりエスニック登場! といった雰囲気。しかも、なぜかタレのしみたゴハンに合う。程よい辛さとスパイス感、ココナッツのまろやかさは、同じ天ぷらなのに味変になる、斬新な美味しさです。

 胃袋の限界まできて腹の皮パンパンになりつつも、残したくない食い意地で、時間がかかりつつもなんとか完食。ちなみに、1人1品頼めばシェアOKなので、一人は定番の天丼、もう一人は「五代目天丼 極」を頼む、というのもオススメです。

 ちなみに、2020年3月に、花やしき近くに引越し決定。「面白いことを今後もやっていきたいですね。常に追求心を持っているので」ということで、もしかしたらさらにパワーアップしたすごい天丼が引越し後には登場するかも? ランチメニューも、よりリーズナブルな丼を考えているそうです。

 1.2kg弱とはいえ、さすが天ぷら。満腹感は突然やってきます。「グリーンカレー」(500円)の他にも、「エビグラタン」や「明太子チーズもんじゃ」(各500円)など、ここでしか味わえないオリジナリティあふれる天ぷらを間に挟みつつ、2~3人で食べるのがオススメ。時間が経ってもサクサクしているので、食べるスピードは遅いけれど人よりいっぱい食べられます、という人にもオススメの天丼ですよ。

(取材・文◎石澤理香子)

●SHOP INFO

下町天丼 秋光 浅草本店 外観

店名:下町天丼 秋光 浅草本店

住:東京都台東区浅草1-26-5 ROX・3G 1F(2020年3月移転予定)
TEL:03-6231-7444
営:10:30~21:00 (L.O.20:30)
休:なし
※価格は全て税抜