
大浦天主堂をイメージした店内で卓袱料理を
卓袱(しっぽく)料理といえば、長崎の郷土料理のひとつ。江戸時代初期、中国から伝わった精進料理の一種・普茶料理の配膳形式に、長崎の人々が作り出した和(日本)・華(中国)・蘭(オランダなどの西洋)をミックスした「和華蘭(わからん)料理」が進化したものと言われています。
卓袱とは朱塗りの円卓のこと。“卓”はテーブル、“袱”はテーブルクロスのことなんだとか。上座下座関係なく、円卓を囲んで食事をするスタイルは当時の日本人には新鮮だったのかもしれません。

そんな卓袱料理ですが、これまで地元の長崎以外ではなかなか口にする機会がありませんでした。が、なんと卓袱料理専門店が、昨年11月に東京・銀座にオープンしたというではありませんか。手がけたのは“長崎ちゃんぽん”でおなじみのリンガーハットグループ。店名は『長崎しっぽく浜勝 銀座本店』です。東京ではまだまだなじみのない卓袱料理を味わえると聞き、期待に胸をふくらませて行ってきました。