圧倒的な煮干しの存在感! 『すごい煮干しラーメン凪』で限定ラーメン「スーパーゴールデン」を食べてみた

圧倒的な煮干しの存在感! 『すごい煮干しラーメン凪』で限定ラーメン「スーパーゴールデン」を食べてみた
食楽web

 日本全国から厳選した20種以上の煮干しをブレンドした超濃厚スープ。日本一煮干しを追求した“ニボい”ラーメンが食べられる店『すごい煮干しラーメン凪』。スープの濃度はものすごく、いったい、ラーメン一杯に何匹煮干しが入っているんだ? というインパクトあふれるラーメンの店です。

 4月13日にオープンしたばかりの『NIBOSHI TSUKEMEN 凪 新宿ゴールデン街店 新館』を含め、都内10店、埼玉2店、福岡1店の店の中でも、新宿ゴールデン街 本館とほか1店舗でしか味わえないメニュー、それが「スーパーゴールデン」。値段も1杯1,600円となかなかのお値段です。果たしてどんな一杯なのか。

 トッピング全部のせだからゴールデン? それとも街にちなんでゴールデン? もしやスープの色がゴールデン? いろいろな想像を膨らませつつ、日中でまだ人が少ない新宿ゴールデン街へと向かいます。

階段を上がってすぐのところにある券売機。特製1,200円も気になるが、写真付きのスーパーゴールデンのボタンをプッシュ!
階段を上がってすぐのところにある券売機。特製1,200円も気になるが、写真付きのスーパーゴールデンのボタンをプッシュ!

 ドアを開け、細い階段を登って店内へ。壁にはニボシの絵がギッシリ描かれていて、食べる前からニボシ感がすごい!「社長がイメージしてニボシの絵を描かせたんですよ~」と広報の朱さん。ちなみに店内にかかっているBGMはオリジナルの煮干しソング。社長の煮干し愛、アツすぎます。

 そんな朱さんに、ラーメン1杯に煮干しをどれぐらい使っているのか聞いてみると「1杯につき70g以上の煮干しを使っています。主に瀬戸内海産のものですね」とのこと。おそらくですが、煮干しダシの味噌汁の4~5倍は使っているのでは? そりゃ濃厚になるってもんです。

ノリがまさかの大きいまま1枚まるごと刺さってる! ということで、高さはノリの上部分で約22cm。ド派手な登場です
ノリがまさかの大きいまま1枚まるごと刺さってる! ということで、高さはノリの上部分で約22cm。ド派手な登場です

 待つこと数分、いよいよスーパーゴールデンとの対面! 目の前に出されたのは、2種類の肉が乗った丼に、いわゆるカット前、20cm四方のノリが立った豪快なラーメン。うわわ~。

 そして、何よりもインパクト大なのは、濃厚煮干しスープがドロドロすぎて、スープの下にある麺は見えないこと。スープより上にある麺がちょこっと見える程度。ツヤツヤしているのにドロドロ。見てわかる、旨味濃縮感。すごい、すごすぎる!

直径約21cmの器。重さは919g(器の重さを除く)。はかりより、濃度計を持って行って計測したかった…
直径約21cmの器。重さは919g(器の重さを除く)。はかりより、濃度計を持って行って計測したかった…

 濃厚な色のスープの上にあるのは、ノリ、ローストポークのチャーシュー2枚、自家製の角煮、タマゴとネギ、メンマ。なんだかタマゴがとっても白く見えます。味玉じゃない?「他のトッピングがみんな主張の強いものなので、タマゴは醤油漬けではなく塩味つけなんですよ」と朱さん。なるほど。

 ちなみにローストポークのチャーシューは1枚約30gが2枚。角煮は約150gとのこと。煮干しの濃厚スープと対等に戦うには、肉だってそれなりの存在感がないと、ですね。

スープをレンゲで持ち上げた状態でも透けない! 煮干しスープすごい!
スープをレンゲで持ち上げた状態でも透けない! 煮干しスープすごい!

 スープの出汁はもちろん煮干し、タレは醤油です。麺は茹でる前で約300g。中太の麺と「いったん麺」の2種類が入っています。ん? いったん麺?「幅広の麺のことです。中太の麺は喉越しを、一反麺はツルツル感を楽しめるんですよ」と朱さん。え? どこにあるの? 思わずスープの中を箸でかき混ぜます。

あっさり発見の「いったん麺」。だって存在感がすごいから。見えなくても見つかります
あっさり発見の「いったん麺」。だって存在感がすごいから。見えなくても見つかります

 探してすぐにいったん麺を発見。だって幅広だから、すぐ箸に当たる感覚が。いざ持ち上げてみると、山梨のほうとうや名古屋のきしめんよりもっと幅広。この一反麺が3枚入っているとのことです。ツルツルとズズッと。2つの麺を楽しめるのはいいかも。

 ということで、早速一口! 色やドロドロ感から、さぞかし濃厚なスープかと思いきや、意外と後味はすっきり。動物油じゃなくて魚だから? クドくない。むしろキレを感じます。濃厚なのにしつこくない。このバランスが絶妙すぎて、ハマる人はドはまりするんだろうなぁ。納得。

 続いて麺、チャーシュー、角煮などを食べ進めていきます。ローストポークのチャーシューはムチッと、角煮はホロッと。それぞれ食感も味も違っていて、煮干しのスープと絶妙なバランスです。そして巨大なノリは、そのまま食べても、スープに溶かしてもオッケー。磯の香りがアップします。ただし、スープに入れる際はちぎって入れたほうが食べやすいです。

味変アイテムの「煮干し酢」。え? 味変のお酢まで煮干し入り? こだわりがすごすぎる!
味変アイテムの「煮干し酢」。え? 味変のお酢まで煮干し入り? こだわりがすごすぎる!

「途中で味が単調に感じてきたら、このお酢を入れるといいですよ」と朱さんが目の前においてくれたのは、煮干しをひたした“お酢”、煮干し酢。「お酢を入れると甘く感じるんですよ。後味もすっきりします」とのことで、終盤に煮干し酢を投入。おっ。たしかにすっきりする。底に沈んでいたらしき、隠れ煮干しダシが強くなる分、一段と濃厚に感じるスープにお酢。合う! ワンランク上の“濃厚なのにスッキリ味”、になりました。

細くて長いカウンターのみの店。席数は10席。なので混雑時は行列覚悟で
細くて長いカウンターのみの店。席数は10席。なので混雑時は行列覚悟で

 ちなみにスタッフの方がお客さんに最初にかける言葉は、いらっしゃい、ではなく「にぼらっしゃい~」。ようこそ煮干しラーメンの店へ、という気持ちを込めたダジャレ? オヤジギャグ? かけ声にも煮干し愛、煮干しへのこだわりを感じます。

 そして、店では独自に開発した煮干しスナック「食べる煮干し」(250円)も販売。甘酸っぱい味で、おやつにも酒のつまみにもピッタリ。社長の「煮干しをもっと広く世に広げたい」という気持ちから生まれたとのこと。店に来た記念にお土産として買っていく人も多いそうです。

 店内には日本人はもちろん、アジア系、欧米系のお客さんも。さすがインターナショナルシティ・新宿。小さな店ですが、みんな楽しそうにラーメンが出てくるのを待っています。外国のガイドブックにもしや載っているの? 日本人でも濃厚に感じる煮干しスープ、海外から来た人たちのリアクションが気になります。

 濃厚なブラウンとグレーを混ぜたような色のスープは衝撃ですが、とにかく旨味がすごい。そして意外とスッキリ後味。中太麺と幅広麺のコラボなど、オリジナリティがすごすぎて、リピーターが増えるのも納得の味わいです。いろんな意味でスーパーかつゴールデンな一杯でした。

 24時間営業・定休日ナシなのも、ゴールデン街っぽさを感じます。飲み歩く前に食べておくか、何件も回って飲んで楽しんだ後のシメとして食べるか。それとも、ランチ? 朝ラー?

 次回はきっと、突然、体が猛烈に煮干しを欲したとき! 朝なのか夜なのか関係なく、いきなり食べたくなったら、凪で煮干しチャージします!

●SHOP INFO

すごい煮干しラーメン凪 新宿ゴールデン街 本館

店名:すごい煮干しラーメン凪 新宿ゴールデン街 本館

住:東京都新宿区歌舞伎町1-1-10 ゴールデン街(新宿ゴールデン街G2通り)2F
TEL:03-3205-1925
営:24時間
休:なし