【老舗の名店】大阪・曽根崎に息づく粉もん文化を支え続ける『お好み焼 ゆかり 本店』の名物「豚玉」

【老舗の名店】大阪・曽根崎に息づく粉もん文化を支え続ける『お好み焼き ゆかり 本店』の名物「豚玉」
国産豚の旨みとふんわり生地が絶妙に絡む、ゆかり自慢の定番お好み焼き

●おいしいローカル部が教えたい老舗の名店。今回は大阪・曽根崎で粉もん文化を支え続ける『お好み焼 ゆかり 本店』をご紹介します。

 大阪・曽根崎のお初天神通り。飲食店が軒を連ねるこの通りに、創業70年以上の歴史を持つ『お好み焼 ゆかり 本店』があります。昭和25年の創業以来、地元民にとって“家族の味”として親しまれ、観光客にとっては「大阪らしさ」を体感できる場所として愛され続けてきました。

曽根崎の中心で、粉もん文化を焼き続ける

昭和の面影を残す『ゆかり 本店』の外観。曽根崎の街に溶け込む老舗の風格
昭和の面影を残す『ゆかり 本店』の外観。曽根崎の街に溶け込む老舗の風格

 1950年創業の株式会社ゆかりは、「縁」を大切に人とのつながりを育みながら、洋食店を経て“お好み焼き専門店”へと進化。現在は大阪市内と関東に9店舗を展開し、曽根崎お初天神通りを拠点に粉もん文化を支え続けています。本店は通りの中心に位置し、レトロな外観と清潔感ある店内に鉄板の熱気とソースの香りが漂う、活気ある空間です。

定番にして名物「豚玉」の美味しさの理由

脂の甘みが際立つ国産豚と特製ソースが絡む、定番にして名物の一枚
脂の甘みが際立つ国産豚と特製ソースが絡む、定番にして名物の一枚

『お好み焼 ゆかり』の定番といえば、やはり「豚玉」。

 細かく刻まれたキャベツはシャキッとした食感を残し、ふんわりと焼き上げられた生地と絶妙に絡みます。国産豚は脂の甘みが際立ち、鉄板の上でカリッと焼き目をつけることで香ばしさが倍増。仕上げにかける特製ソースは、甘みとコクのバランスが絶妙で、マヨネーズとの相性も抜群です。

鉄板の上で焼き上がるお好み焼きと焼きそば。香ばしさが食欲をそそる [食楽web]
鉄板の上で焼き上がるお好み焼きと焼きそば。香ばしさが食欲をそそる [食楽web]

 青のりと鰹節が踊る様子は、まさに大阪の“粉もん”文化の象徴。ひと口食べれば、ソースの香りと豚の旨みが口いっぱいに広がり、思わず笑みがこぼれます。ボリュームを求めるなら、焼きそば入りの「モダン焼き」や、豚・イカ・エビが入った「ミックス焼き」もおすすめ。海鮮の旨みが加わることで味に深みが増し、満足度も高めです。

大阪の味と記憶をつなぐ一枚

湯気とともに立ちのぼるソースの香り。大阪の味が五感を包み込む瞬間
湯気とともに立ちのぼるソースの香り。大阪の味が五感を包み込む瞬間 ※大阪・関西万博に出店時に撮影

 世代を超えて「帰ってきたくなる味」がある。

 鉄板の音とソースの香りに街の記憶が宿る『お好み焼 ゆかり 本店』は、大阪・曽根崎で粉もん文化を今も焼き続ける老舗。お初天神の散策とともに、ぜひその一枚を味わってほしいです。

(撮影・文◎フードアナリストあい)

●SHOP INFO
お好み焼 ゆかり 曽根崎本店

お好み焼 ゆかり 曽根崎本店
住:大阪府大阪市北区曽根崎2-14-13
TEL:06-6311-0214
営:11:00~23:00
休:不定休


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●著者プロフィール

フードアナリストあい

大阪グルメや韓国グルメを中心に発信する食の専門家。料理の背景や素材のこだわりを分析し、文化や歴史を交えた視点で魅力を紹介する。地元大阪の食文化から韓国料理まで幅広く取り上げ、グルメの楽しみ方を提案。食の奥深さを伝え、より豊かな食体験へと導くフードアナリスト。
@ai.foodanalyst