老鶏の旨味が凝縮された一番人気の「中華粥セット」をいただく
![「中華粥セット」1320円。写真は焼きそば [食楽web]](https://cdn.asagei.com/syokuraku/uploads/2024/12/20241208-shinshin05.jpg)
まず出てきたのは、麺が見えないほどたっぷりの野菜あんがかかった焼きそば。具はねぎとキクラゲ、もやし、焼豚が入っています。とろりとした上品なあんが、少し固めの細麺とよく絡んでいて絶品。ねぎともやしのシャキシャキ食感、キクラゲのコリコリ、そしてしっとりプルプルな焼豚と、いろいろな食感と味が楽しめます。

焼きそばを食べ終えたタイミングで、主役の中華粥とオレンジが登場。白くとろりとしたお粥の上にごま油が光り、中には鶏肉と千切りの生姜が入っています。トッピングには白髪ねぎとパクチー、茶色いスナックのようなもの。聞いてみると「ワンタンの皮を揚げたものなんです」とのこと。
中華粥は老鶏(ろうけい)からとったスープで3時間じっくり炊き上げ、お米が潰れてポタージュのようななめらかな口当たり。味付けは塩だけのように感じられますが、シンプルだからこそお米の甘みと鶏の旨味が際立っていて、ほっとする優しい味わい。香ばしいごま油と生姜の風味も良いアクセントになっています。

揚げワンタンはパリパリサクサク、時間が経つとふやけてやわらかくなり、また違った味わいに。ねぎとパクチーを混ぜながら食べると爽やかさが加わり、飽きのこないおいしさです。
お粥も焼きそばも繊細な味付けで「中華料理=脂っこくて濃い味」というイメージを見事に覆されました。
本場の味を守り続ける神戸の名店

帰り際に目を奪われたのが、カウンターに置いてあるこんがりとした焼豚。今度はピータン入りの中華粥と焼豚を食べよう、いやエビのライスペーパーも気になる……。と次回のメニューを考えながら店を後にしました。
ちなみに、近くの姉妹店『杏杏 諏訪山工場』は朝9時から営業しているので、中華粥で一日をスタートするのもおすすめ。神戸を訪れた際は、本場の広東家庭料理を味わいに足を運んでみてください。
(撮影・文◎安達春香)
●SHOP INFO
杏杏
住:兵庫県神戸市中央区下山手通4-13-14
TEL:078-322-3339
営:11:30~13:30、17:00~21:00
休:日曜・第3月曜
http://www.xingxing.jp/