フタができないデカいカツが圧巻の焼きかつ丼!

ランチメニューは大きく「とんかつ定食」「焼きかつ丼」、そして単品のフライに分けられます。筆者が選んだのは数量限定の「特上厚切リブロース焼きかつ丼」(2480円)。熟成四元豚を使用したカツ丼です。
四元豚とは、大ヨークシャー種、デュロック種、ランドレース種の交配でできた三元豚に、さらにチェスターホワイト種を交配したもの。サシが多くて脂に甘みがあり、柔らかくジューシーな肉質が特徴の豚肉です。
カウンター席で待ち構えていた筆者の前に登場した「特上厚切リブロース焼きかつ丼」。フタができない、いやそもそもフタする気なんてないでしょ! と言いたくなるほどのどデカいカツが横たわっています。

「ドンッ!」という擬音がピッタリなほどのインパクトと存在感で肉の重量は350g。肉のひと切れが「さあ来い!」と言わんばかりにその断面を見せつけてきます。しかもその断面がうっすらピンク色で美しいのなんの…。
これはまさに、最近ブームの「卵でとじない系」のカツ丼です。ご飯の上に焼いた卵を敷き、そこに分厚いカツをのせてタレをかけています。カツそのものを焼いているわけではなく、焼いた卵の上にのせているから“焼きカツ丼”なんだそう。

箸でつまみ上げると、肉の断面に軽く沈み込むような感覚が腕に伝わってきます。理想的な弾力が想像できてテンションUP。ひと噛みすれば、その想像は的中。サックリ軽やかな衣の先にある肉のほうから積極的に歯を引きずり込んでいくような弾力です。
そして噛めば噛むほどしぼり出されてくる旨みと肉の甘味。うん、これは絶品だ!
フワフワ卵はご飯と相性バツグン!

卵はフワフワで、タレの染みたご飯を一緒に食べれば、ちょっと和風なオムライスといった印象に。こういうカツ丼もアリだと、改めて実感できました。
卓上には味変用にインカ天日塩、国産梅塩、わさび塩の3種類の塩が置かれています。インカ天日塩は肉の甘みを引き立て、国産梅塩はほのかな梅の風味で味を引き締める印象。筆者の一番のお気に入りはわさび塩。肉の断面に軽くつけて食べれば、肉の甘味にわさびの香りが重なり合い、絶妙な味わいになるのです。

肉の柔らかさと旨みに押されて、レンガのようなカツをあっという間に完食してしまいました。満足感は十分すぎます。完食後は胃袋も心も満たされ、この上ない達成感。
こちらのお店、とんかつ専門店ですが、エビフライ、イカフライのほか、穴子フライなども単品で提供しています。専門店ながらいろいろな味が楽しめるのがイイですね。
ちなみに、気になるメニューとして「超特大 大海老焼きかつ丼」を発見。聞けば、大海老3尾で作ったカツが2個、計6尾の大海老を味わえる丼ぶりなんだとか。次回はこれも食べてみよう! 新たな決意を胸に、店を後にしたのでした。
(取材・文◎松本壮平)