勢いまかせにかじりつかず、じっくり味わいたい逸品
東急東横線・学芸大学駅から徒歩5分ほどのところに『元祖中津からあげ もり山・学芸大学店』はあります。ここはからあげの聖地・中津のお店。これまで8回実施されているからあげグランプリの塩ダレ部門で最高金賞を6回、金賞を2回も受賞している実力店です。最近は東京以外の各地にも進出している、あらゆるカラアゲニストが認める超人気店。
中津の本店から送られてくるタレをベースに、数日かけて仕込んでいるそうで、東京にいながら聖地の味を楽しめるお店といえます。
今回はこちらの「骨なしもも」(310円・100g)をいただきました。塩ダレなのであっさりめの味付けですが、塩は天然塩を使用。自家栽培のニンニクやショウガ、日本酒の他には余計な味付けをせず、肉本来の美味しさを大切にしています。しかもオーダーが入ってから揚げてくれるので、アツアツをいただけます。
さてこのからあげ、食べるときに勢いよくガブッといかず、じんわりと歯を入れていくのが美味しさを堪能するポイント。弾け出す肉汁に注意!ということもありますが、片栗粉を使った衣には、コーンスターチが混ぜこんであり、薄めに仕上がっています。まずはこのカリッとした食感を楽しみましょう。
そして衣のすぐ向こうには弾力ある肉が、たっぷりの肉汁とともに待ちかまえています。フワフワ食感があっという間に口の中を支配してくれるので、なんとも幸せな気分に。タレに数日漬け込んでいるので、味は十分にしみ込んでいます。ゆっくりと噛んでいくと、ニンニク、ショウガの爽やかな風味がのどから鼻に抜けていき、食欲をかきたててくれます。
ところで「衣にコーンスターチ?」と思われた人もいるでしょう。コーンスターチは片栗粉や小麦粉よりも粒子が小さいため、混ぜると薄めのカリッとした衣に仕上げることができます。東京で味わう聖地の味は、体にやさしい天然調味料と、衣のファースト食感にこだわったからあげでした。
●SHOP INFO
店名:元祖中津からあげ もり山・学芸大学店
住:東京都目黒区鷹番2-8-21
TEL:03-3719-5730
営:11:00~20:00(L.O.19:30)
休:なし
●著者プロフィール
松本壮平
ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。