スコットランドの食料雑貨店がブランド誕生のルーツ

ジョニーウォーカーは「ブレンデッド・ウイスキー」という新ジャンルを確立させたお酒としても有名です。
ジョニーウォーカーの創業者はジョン・ウォーカーというスコットランド人。彼は1820年にスコットランドのキルマーノックに食料雑貨店を開業します。この雑貨店では紅茶やスパイスを扱っており、それらをブレンドして販売していました。地元のシングルモルトウイスキーやアイラモルトも販売していたものの、当時はウイスキーの品質が安定しておらず、人気のあるお酒ではなかったそうです。
そこでジョンは、紅茶やスパイスで用いられたブレンド技術をウイスキーにも採り入れることに。スコットランドのさまざまな蒸溜所のウイスキーを集めて、客の好みに合わせてブレンドしたのがジョニーウォーカーのルーツ。
ご存知の通り、スコットランドはアイランズ、ローランド、スペイサイド、ハイランドという4つの地域に分けられ、地域によってスコッチウイスキーのフレーバーが異なります。ジョニーウォーカーブランドではこれらの原酒を組み合わせることで、さまざまな商品を開発。現在もさまざまなシングルモルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドして造られており、約800万樽を常にストックしているのだとか。アメリカのバーボンウイスキーは約600万樽あると言われており、その数を1ブランドだけで超えるというのはすごいことですね。

余談ですが、ジョニーウォーカーといえば、スクエアボトルが特徴的ですよね。でも実は、当初は一般的な丸い瓶だったそうです。150年ほど前は商品を船で輸送していたため、輸送時に割れないようにとスクエアボトルになったそうです。さらに、ラベルが24度傾いて貼られているのも特徴のひとつ。こうすることで大きな文字でブランド名が入り、店に置いたときに目立つための工夫なんだとか。