
日本酒をおいしく飲むのに、温度管理は欠かせません。何故なら、日本酒は温度の影響を受けやすいお酒だからです。生酒なら氷温から10℃以下、火入れ酒なら15℃以下で保管するのがいいと言われています。
そんな日本酒の新たな楽しみ方を提案するのが、スパークリング日本酒「白那-HAKUNA-」です。こちらは、特殊な蓄冷材料を開発したシャープの社内ベンチャー「TEKION LAB(テキオンラボ)」、日本酒の新しい飲み方を提案するKURAND、滝澤酒造のコラボによって誕生しました。
白那がほかの日本酒と違うのは“氷点下”で楽しめるところです。既存の日本酒を単に冷やすのではなく、氷点下で飲むために作られたこのお酒はどんな味わいなのでしょうか。
“雪の結晶”が美しく舞うスパークリング日本酒
今回登場する「白那-HAKUNA-」は、埼玉県の滝澤酒造が手掛けています。すべての酒造りにおいて箱麹法という伝統的な製法を採用しており、「インターナショナルワインチャレンジ」のSAKE部門では、金メダルを受賞したほどの酒蔵なんです。
これまでも日本酒らしいフルーティーな甘さを出したお酒を得意とする滝澤酒造でしたが、今回は氷点下でもお酒の甘みや酸味が負けない、しっかりとした味わいのスパークリング日本酒を用意しているそうです。

残念ながら今回の体験イベントでは製造中のため試飲できなかったのですが、白那に味わいが似ている「CRAFT SPARKLING SAKE」をいただきました。もちろんしっかり氷点下に冷やしてあります。

キーンと冷えているので、最初はキリッと引き締まっています。口の中に含んでいると徐々に甘みが感じられ、同時に酸味も感じられます。冷たいからこそ、飲んでからいろんな変化が楽しめるのが面白い日本酒ですね。
また、あえてお米のうま味成分である「おり」を残した状態にしており、うっすら白く濁っているのも特徴です。白那も濁り成分を残した状態に仕上げるので、グラスのなかで雪の結晶のように美しく舞う姿が見られるそうです。シャンパンのようなきめの細かい泡も立つので、まさにパーティーにぴったりなお酒。白那の完成が楽しみですね!
氷点下をキープする秘密はシャープの蓄冷技術にあり
白那を氷点下に冷やすのには、シャープがテレビやパソコンなどの液晶材料の研究で培った技術が役立っています。この蓄冷材料は、マイナス24度からプラス28の温度領域を持ち、特定の温度での蓄冷が可能です。TEKION LABはこれまでにも日本酒や煎茶カクテルを味わうプロジェクトを提案しており、シャープの社内ベンチャーとしてユニークな試みを続けています。

使い方は簡単で、保冷バッグをあらかじめ冷凍庫で凍らせておき、ボトルに巻き付けるだけで構いません。これによって、氷点下の温度帯をキープできるのです。今回は晴れ着をイメージした鮮やかな赤色を採用しており、ダイニングテーブルやカウンターにおしゃれに置けるのも特徴。

白那と保冷バッグはクラウドファンディングサイト「Makuake」で発売中です。支援コースは複数用意されており、価格は8075円~4万2750円。12月お届け分と2月お届け分があるので、クリスマスに楽しみたい人は12月分を、バレンタインに楽しみたい人は2月分を注文するといいでしょう。
これまで日本酒に馴染みがなかった人も、白那を飲めばそのおいしさに目覚めるはず。日本酒デビューの1本として、氷点下で飲むスパークリング日本酒を楽しんでみませんか。
(取材・文◎今西絢美)
●DATA
「雪の結晶を飲む」ハレを彩る氷点下スパークリング日本酒「白那-HAKUNA-」