全国のご当地名物の食べ比べが思いのまま!

渋谷横丁のコンセプトは「昭和の懐かしい商店街と大衆酒場」ということですが、驚くのは、日本全国の郷土料理をはじめ、産地直送の食材からB級グルメ、ソウルフードに地酒まで楽しめる点です。

「例えば、福岡のとりかわをつまんだ後、高知名物、かつおのわら焼きに舌鼓。締めは札幌の味噌ラーメンを満喫、といった郷土料理のハシゴも可能です」とは、同施設をプロデュースする浜倉的商店製作所の安藤 素さん。これまで培ってきた日本全国の生産者とのパイプがあってこそなせる技だといいます。

施設内には、北海道、東北、関東、横浜中華街、北陸、東海、近畿、中国、四国、九州、沖縄、さらに韓国など、地域ごとの『食市』のほか、実際の力士が日頃、部屋で食べている料理を堪能できる『力士めし 萬』や牛肉や豚・鶏肉・魚介などの食材に特化した店、純喫茶&スナックなど全19店舗が所狭しと軒を連ね、まさにノスタルジー溢れる「昭和の横丁」状態。各店から立ち込める、いい匂いにつられてついつい暖簾をくぐってしまうこと請け合いです。

また、はしご酒ができるのはもちろんですが、横丁内の他店舗の料理を出前することも可能だとか。
「例えば、ご当地餃子の食べ比べやご当地ラーメン、焼鳥、唐揚げの食べ比べなど試してみるのも楽しいと思います」(安藤さん)

惜しむらくは現在のコロナ禍ですが、渋谷横丁では現状、営業時間を短縮する、従業員のマスクの徹底など、各種感染予防対策にも抜かりがないそう。新型コロナ感染拡大が落ち着いた暁には、24時間営業も予定しているといのことで、なんとも頼もしい限りです。
とまあ、渋谷横丁本来の楽しみ方ができるのは、新型コロナ感染拡大が落ち着いてからになりそうですが、もちろん現状でも十分すぎるほどその魅力を満喫可能です。現在はまだ自粛続きで旅行などもなかなかできない状況ですが、渋谷横丁で地方ごとの旨い酒と自慢の料理を満喫し、旅行気分をとことん味わってみてはいかがでしょうか?
(取材・文◎室井康裕)