新作が発表されるたびに、チョコレートマニアや美術愛好家のハートを鷲づかみにする「Okada Museum Chocolate」をご存知ですか。
「Okada Museum Chocolate」は通常「岡田美術館」(神奈川・箱根)のミュージアムショップでしか買えないオリジナルチョコレートで、モチーフはズバリ、美術史に残る傑作。
同館収蔵作品の中から、伊藤若冲や尾形光琳、喜多川歌麿の名作がリアルに描かれたチョコレートは現在、定番商品として販売中ですが、2018年10月、開館5周年を記念して『福井江太郎 風・刻(かぜ・とき)』が新たに加わりました。
新作のモチーフは美術館のシンボルともいえる大壁画「風・刻」。美術にさほど詳しくない人でも、見れば「あ!」と思う図柄ですが、こちらは俵屋宗達の代表作「風神雷神図屏風」をもとに、気鋭の日本画家・福井江太郎氏が現代に甦らせた縦12m、横30mの大作。
開館以来、美術館の守り神として美術館正面で来館者を迎えてきた大壁画は圧巻です。そして、「Okada Museum Chocolate」といえば、図柄もさることながら、芸術的な味わいも魅力。
「Okada Museum Chocolate」を一手に担うのは「岡田美術館」マスターショコラティエの三浦直樹氏。美術館に専属ショコラティエがいるということにも驚かされますが、その驚きを超越するフレーバーこそアートそのもの!
これまで、味や食感の異なる食材同士を組み合わせたチョコレートを世に生み出し、食べる人を楽しませ、時に驚かせてきた三浦氏。前作コレクションのゴルゴンゾーラチーズ×ベーコンチップ、和栗×松茸といった組み合わせにも度肝を抜かれ、独創的で甘美なフレーバーに魅了されましたが、今回もさぞかし! と、期待は高まるばかりです。
新作のフレーバーは、クリームチーズ×バニラ×レモン、サワークリーム×梅、柚子×山葵、ライム×マンゴー、ラムレーズン×バニラ、ラベンダー×ラズベリー、ゴルゴンゾーラチーズ×ハチミツ、トマト×カマンベールチーズの全8種類(4,800円)。
たとえば「クリームチーズ×バニラ×レモン」はチーズケーキを食べたような満足感があり、ドライラベンダーをミルクティー風に煮出して香りをとじ込めた「ラベンダー×ラズベリー」は、一粒でたちまちラベンダー畑にいざなわれるようです。
また、チョコレートの素材としては大胆に思えるチーズやトマトなどを用いる創作性は、イタリアの食文化に造詣が深い三浦氏ならでは。いやはや、今回も驚きに満ちた8粒に感服!
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深まりゆく秋に、見た目にも味にも美術館らしさを追求したアートなチョコレートを求めて、いざ箱根へ。チョコレートのモチーフとなった大壁画も一見の価値ありです。
●DATA
岡田美術館
住:神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷493-1
TEL:0460-87-3931
営:9:00~17:00(入館~16:30)
※ミュージアムショップ9:00~17:00(ミュージアムショップのみの利用も可)
休:12月31日・1月1日、展示替えによる臨時休館あり
料:一般・大学生2,800円、小中高生1,800円
http://www.okada-museum.com