予約の取れない日本料理の名店『くろぎ』のご主人・黒木純さんがプロデュースする和菓子舗『廚 菓子 くろぎ』と『猿田彦珈琲』のコラボカフェが、11月11日までの期間限定で東京・南青山にオープンし、話題になっています。この人気店同士のコラボカフェでは、ここでしか味わえないオリジナルかき氷を楽しむことができるそうです。というわけで、さっそく取材に行ってきました。
表参道交差点から徒歩2~3分。『廚 菓子 くろぎ×猿田彦珈琲』は、スタイリッシュなビルの2階にあります。白を基調とした店内は天井が高く、明るく開放的な雰囲気。お目当てのかき氷は「墨橘~すみたちばな~」と「墨純~すみずみ~」の2品(共に1,782円)。猿田彦珈琲の「青山ブレンド」(1,080円)とともに味わいました。
まずいただいたのは「墨橘~すみたちばな~」(冒頭の画像参照)。美しいツートーンカラーです。右側の茶色い部分はオリジナルの「珈琲蜜」、左側の白い部分が「酢橘蜜(すだちみつ)」という構成。上には自家製チーズクリームがのっています。スプーンを差し込むと、ゲレンデで新雪に触れたようなフワッとした感覚が手に伝わってきます。
水出し珈琲をベースにした珈琲蜜は、すっきりとした味わい。チーズクリームの淡い酸味が加わり、かき氷とは思えないほどマイルドで上品な甘さです。そして酢橘蜜は丸みのあるやさしい酸味で、チーズクリームやコーヒーによく馴染んでおり、まったくケンカしていません。
次に「墨純~すみずみ~」をいただきます。金粉をまぶしたブラックココアの下には豆乳ベースの珈琲ミルク、そして氷、中にはあんこという4段構造。ココアに苦味はあまりなく、コクが際立っている印象。珈琲ミルクや餡の甘さにいいアクセントを加えて、見事に調和しています。
いずれも試行錯誤の末に生み出されたかき氷は、甘さひかえめなビターな大人の味。舌触りにもこだわったそうで、普通のかき氷は口に入れたとたんに溶け始めますが、こちらのかき氷はすぐには溶けません。氷がクリームに包まれ、冷たさ、甘さ、なめらかさを舌の上でしばらく楽しめます。あっさりした味わいの青山ブレンドとも相性抜群。キーンと清涼感あるかき氷もいいのですが、これなら夏だけでなく1年中楽しめそうです。
(取材・文◎松本壮平)
●SHOP INFO
廚 菓子 くろぎ×猿田彦珈琲
東京都港区南青山5-4-50-2F
営業:11:30~20:00
休:なし
※ 営業は11月11日までの期間限定