東京土産は東京産がいい! 素材にこだわる柚子のバウムクーヘンの魅力

東京土産は東京産がいい! 素材にこだわる柚子のバウムクーヘンの魅力
食楽web

 東京の野菜というと、西部の多摩エリアで採れたものをイメージしがちですが、23区や小笠原諸島などでも、その地域の特性を活かして多種多様な野菜が栽培・収穫されているのをご存知でしょうか?

 そんな中、東京野菜普及協会は、東京で採れた新鮮な野菜(東京野菜)の地産地消を促進する活動に取り組む団体。世田谷の伝統大蔵大根や練馬の雑司ヶ谷ナス、三鷹ののらぼう菜、小笠原ミニトマト、新島の島らっきょうなど、さまざまな野菜を取り扱っています。

 なかでも、東京で採れた素材を東京で加工して商品化する「Tokyo×Tokyo」という取り組みが最近注目されています。練馬区のイチゴを使った「東京いちごバウム」や、練馬産玉葱たっぷりドレッシング、日の出町産濃厚トマトソースなど、これまでさまざまな商品を生み出されています(一部、生産終了のものもあり)。

 今回取材したのは、日の出町産の柚子を使用し、都内の製菓工場で加工した「ゆず香るしっとりバウムクーヘン」(650円)。みかんのバウムクーヘンは食べたことがありますが、柚子は初めて。さっそく購入して試食しました。

 柚子ペーストを使用しているそうで、かすかに柚子の香りがします。ナイフを入れると、しなやかにめり込んでいき、生地が崩れることはありません。美しく層をなした断面を見ることができます。しっとりとした、なめらかな口どけが印象的。甘さはひかえめなのでその分、柚子の風味と香りをしっかり楽しめます。飲み込む直前にバターの風味がふわっと広がるので、最後まで余韻を楽しめる味です。

 ところでバウムクーヘンと言えば、慶事の贈り物として重宝されますが、このゆず香るしっとりバウムクーヘン、直径約12cm、厚さ約5cmとコンパクトサイズ。手軽に持ち運びできるので、ちょっとした差し入れや手土産としても活躍しそうです。しかも東京産の柚子を使用して東京で加工しているので、地方への“東京発”のお土産にもいいかもしれませんね。

(取材・文◎松本壮平)