出雲大社をはじめ、各神社で行われる「神在祭」とは?

旧暦10月ときいて「神無月(かんなづき)と呼ぶのでは?」と不思議に思う人も多いはず。ほかの土地では神様が留守になるので神無月といいますが、神々が集う出雲では神在月と呼ばれているんです。
出雲大社では、旧暦10月10日にあたる11月10日に、神々をお迎えする神迎神事・神迎祭が執り行われます。その後、11日・15日・17日には神議り(かみはかり)を行う「神在祭」、17日・26日の夕方に「神等去出祭(からさでさい)」を執り行い、神々をお見送り。一部だけでも体験すると、その厳かで神聖な空気にハッとさせられるでしょう。
●DATA
出雲大社
住:島根県出雲市大社町杵築東195
https://izumooyashiro.or.jp/
出雲国で一番早い神迎えが行われる朝山神社

出雲大社と同じく出雲市に位置する朝山神社では、旧暦の神在月の1日にあたる11月1日に、出雲国でもっとも早い神迎えが行われます。
朝山神社は、『出雲国風土記』では浅山社として記され、出雲に大国をつくった大国主神(おおくにぬし)が毎朝通われたとされている朝山郷(あさやまごう)の山峰に鎮座する古社。出雲のパワースポット巡りでは外せません。
●DATA
朝山神社
住:島根県出雲市朝山町1404
出雲国三大社のひとつ、佐太神社

古くは“出雲国三大社”のひとつとして、佐陀大社とも呼ばれた松江市の「佐太神社」でも、11月20日から30日まで神在祭が行われます。
佐太神社の主祭神は佐太大神(さだのおおかみ)。『出雲国風土記』では“出雲国内四大神”のひとつとして書かれており、開運・招福の神としても知られています。また、本殿に向かって立つ西社は縁結びと安産、背を向けている東社は縁切り・長寿のご利益があるともいわれています。
●DATA
佐太神社
住:島根県松江市鹿島町佐陀宮内73
http://www.sadajinjya.jp/