看板商品「しろえび紀行」を口にすれば、富山の風景が頭に浮かぶ

まずは『日の出屋製菓』の看板商品「しろえび紀行」。富山湾の宝石と呼ばれる「白えび」を贅沢に使ったせんべいで、上品な香ばしさを感じます。

さっぱりとした口当たりで、一口かじっただけで富山の風景が頭に浮かぶような泣ける味。「富山のお土産」としてまずオススメしたい一品だと思いました。なお、この「しろえび紀行」と後でご紹介する「歌づくし」は、日の出屋製菓の直営店『ささら屋』と主要駅や銘店コーナー等で展開している「富山柿山」ブランドの看板商品です。
手間ひまを惜しまず完成した贅沢せんべい「ごち海老」

続いては、富山米100%で焼き上げた生地に、しっかりとした海老の風味が光る「ごち海老」をいただきます。伝統的な焼き米菓の食感・味わいを楽しめながら、惜しみない海老の旨みによって強いインパクトを感じる一品。

一度口にしたら忘れられなくなるようなクセになる味わい。こちらもまた日の出屋製菓ならではの技とこだわりを強く感じました。
一袋で7つの米菓を楽しめる「歌づくし」

次はあられ商品「歌づくし」をいただきます。パッケージに小分けされた袋の中には7種類のあられ・かきもち・おせんべいが入っており、バラエティ豊かな味わいを贅沢に楽しめる商品です。

すべてのあられを口にすれば、その商品名の通り、軽やかな歌が頭に思い浮かぶよう。日の出屋製菓の米菓を一度に複数楽しみたい人にはもってこいの商品と言えるでしょう。
富山ブラックラーメンをあられで再現!「富山ブラックあられ」

富山の名物グルメの代表といえば、なんと言っても富山ブラックラーメンですが、これをあられで再現したのが「富山ブラックあられ」。あの塩っぱく濃厚な味をイメージしましたが、黒胡椒のピリッとした印象はありながらもこれまた上品な味わい。

インパクトの強い富山ブラックラーメンをここまで繊細な味わいのあられとして再現しているのがスゴい。他エリアの人へのお土産にも喜ばれそうですね。
自慢のだんごを冷凍で。「富山みたらしだんご」

そして、最後に味わったのが「富山みたらしだんご」。日の出屋製菓自慢の団子を、冷凍にしたもの。
富山県産うるち米「てんたかく」をあえて粗めにつぶして焼いた生地と、富山県産醤油を使用した一品です。日の出屋製菓の富山米100%のおやつブランド『おこめぢゃや』で、焼きたてが楽しめる人気No.1商品であり、これを家庭でも楽しめるように考案された冷凍商品です。これなら現地でなくても楽しめますね。

温め方も簡単で、トースターなどで一定時間加熱すればOK。こちらもまた地産地消を掲げる日の出屋製菓を象徴する一品。オススメです。
まとめ
![「日の出屋製菓」の工場の様子。せんべい1枚ずつが丁寧に焼き上げられていきます[食楽web]](https://cdn.asagei.com/syokuraku/uploads/2024/08/20240809-hinode13.jpg)
というわけで、日の出屋製菓の多彩な商品の魅力をご紹介してきたわけですが、今年100年を迎えるまでの同ブランドの歴史と変遷について同社担当者に聞きました。
「1924(大正13)年に富山県南砺市福光で、創業者を含め3名で大八車を引いて米菓を売り歩いたのが当社の原点です。昭和初期に『にっぽんあられ』として全国的な知名度を得るも、戦時中には原料米確保困難により操業休止。戦後復興期の事業拡大で『かきやま』ブランドで再び全国区の米菓メーカーとなり、高度成長期には大衆路線の『ならび駒』ブランドを展開。しかし、バブル崩壊とともに事業構造を大幅に転換するなど、当社の歴史はまさに日本の歴史と同じく激動の歩みを乗り越えてきました」(『日の出屋製菓』担当者)
そんな激動の歴史を経て、今年で100周年を迎えたわけですが、その思いについても伺いました。
「100周年の節目を迎えましたが、創業者から受け継がれた言葉である『人づくり品づくり』『類ありて比なし』の社是を今後も守り続け、多くの皆さまに末永く愛していただける商品づくりに邁進し続けます」
富山に限った話ではありませんが、旅先ではやはり地元に根付いたものをお土産にし、自宅に帰った後も、口にしながらその土地の風景を思い浮かべたいもの。富山を旅する機会があれば、ぜひ本記事をお土産選びの参考にしてみてください。
(取材・文◎松田義人(deco))