ごはん好き必携!究極の炊飯釜【モノ好きの食卓01】

第1回【モノ好きの食卓】伊賀焼の炊飯釜
食楽web

CLASKA Gallery&Shop DOのディレクターであり、日用品からアンティークまで大の買い物好きで知られる大熊健郎さん。そんな“モノ好き”人間のお眼鏡にかなった、食にまつわるモノとコトを紹介します。

 大の米好きを自負していながら、15年選手の古い電気炊飯器をこれまで使い続けていた。

 正直古い炊飯器でも十分おいしいと思えるのだからまあいいじゃないか、とその問題は放置していたのだが、知人の道具メーカーの社長(この方なかなかの目利き)に「米好きが古い電気炊飯器はないだろう。それならこれを」と差し出されたのが伊賀の窯で焼かれたという炊飯用の土鍋だった。

 黒い釉薬のかかったぽってりとした炊飯釜は羽釜然としていて見ているだけでおいしそう。なんだかふっくら炊かれたお米の香りがしてきそうである。

 ということで、ついに電気炊飯器を卒業することと相成ったわけである。使い始めは過剰に火加減やら時間やらを気にしてしまい「結構面倒かも…」なんて思ったこともあったが、一週間もしたらすっかり使い方の塩梅もわかり、手軽な日常の道具となった。

 ともかく、火にかけて炊いたごはんの輝きと香ばしさに、日々うっとりしている。進むご飯とダイエットとの間で揺れる今日この頃なのである。

伊賀焼の炊飯釜(写真は3合用)
土鍋は日本各地の職人や手工業者と協働して良質な日用品をプロデュースする東屋のもの。伊賀焼の炊飯釜(写真は3合用)18,000円

●著者プロフィール

大熊健郎

大熊健郎

CLASKA Gallery&Shop DOディレクター。1969年東京生まれ。インテリア会社、編集プロダクション勤務を経て2008年CLASKAのリニューアルを手掛ける。同時に立ち上げたライフスタイルショップ、CLASKA Gallery&Shop DOのディレクターとして、バイイングから企画運営全般を手がけている。
http://do.claska.com/