見た目も美しい前菜からスタート「蟹・菊・ヨーグルトの白和 蛤のエキューム」

まず登場したのが、蟹の甲羅にカニの身と菊の花が散りばめられた、新潟の秋を感じる華やかな一皿。カニの旨みにヨーグルトの酸味が絡み合い、蛤の泡が溶けていくことで口いっぱいの旨みが広がります。程よいシャキシャキとした食感も素晴らしい。
もう一つ前菜には、新潟のご当地食材である津南舞茸を使った「豚足の春巻き 津南舞茸のエキス」が登場。豚足を春巻きにアレンジしたことで食べやすく、舞茸の香り高い一皿に仕上げてありました。

前菜の後に魚料理「佐渡産あわび 蕪のエキス」も楽しんだ後、ダイニング中央の鉄板では塊まり肉を豪快に焼くパフォーマンスも! 香ばしい香りが会場中を埋め尽くしていきます。

先ほど焼いていた佐渡牛の塊を薄くスライスして盛りつけたのが、「佐渡牛の塊肉ロースト」。ピンク色の断面が美しく、しっとりと滑らかな口当たりは圧巻の一言。ソースの旨みも感じつつ、さらに塩を少しつけて味わうと脂の甘みがより強く感じられました。少しクセのあるワインがお肉の美味しさを一層、高めてくれます。

最後に出てきたご飯も味わったことのない一品。なんと、新潟県三条市で収穫されたウコンがたっぷり入った炊き込み土鍋ご飯です。ウコンといえば、沖縄など暖かいところで育つイメージがありますが、新潟で栽培されていることにも驚き。インドなどの異国の味を感じさせる土鍋ご飯は初体験で、お味噌汁とも意外に相性がよかったです。
驚きと感動の連続だったコース料理。すっかり満たされてタープを出ると、暖かな焚火席が用意されていました。

ディナーの締めくくりは、焚火の周りで野草団子とドリンクを。パチパチと薪の燃える音を聞きながら焚火の温もりに癒やされていると、この日初めてあった参加者とも自然と話が弾んでいきます。
空を見上げると、満天の星空! この広大なキャンプフィールドならではの球体に見える星空は、体験したことのない美しさ。ほろ酔い気分で空をゆったりと眺める、心安らぐ時間となりました。

翌日は早朝から再びスパを満喫し、朝食を食べてからチェックアウト。帰る前に、ミュージアムの見学や、ショップで買い物を楽しんでから帰宅の途へつきました。
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広大な丘陵地ならではの豊かな緑、澄んだ空気、そして新潟の豊かな食材を堪能できた「雪峰野外ダイニング」ツアー。キャンプ好きはもちろん、アウトドアの経験がない人でも、新潟の自然や旬の食材を使ったコース料理や、開放感たっぷりのスパなどを丸ごと楽しめる内容でした。
次は雪が一面に降り積もる銀世界の中で楽しむか、春の若葉が芽吹く時期に訪れるか……。日常の喧騒を忘れ、自然に抱かれる心のデトックスにおすすめしたい極上の体験ツアー。近々、このツアーは実際にお披露目される予定。ぜひ、楽しみに待ちたいと思います。
(撮影◎編集部 取材・文◎石澤理香子)