
「旅先で旨いものが食べたければ、タクシードライバーに聞くのが一番」と言います。そこでB級グルメに精通する現役運転手・荒川治さんにイチオシのお店へ案内してもらいます。
今や東京には「煮干し」を売りにするラーメン店が星の数ほどありますが、私が最初に「煮干しそば」を食べたのは、池袋にある超名店『中華そば しながわ』さんです。6年前のことでしょうか。
ご存知の方も多いと思いますが、こちらのご主人・品川龍一郎さんは、『中華そばゼットン』や『BASSOドリルマン』といった大行列を作る超人気ラーメン店を創業した方。さらにこの『しながわ』はオープンした翌年に「ミシュランガイド東京2015」のビブグルマンに選出されて以来、2018年までなんと4年連続掲載された実力店なのです。

さて、当時は今ほど煮干しを前面に打ち出す店は少なく、『中華そば しながわ』さんも看板メニューはもちろん「中華そば」。でも友人から「中華そばだけじゃなくて煮干しそばもめちゃくちゃ旨いから食べてみて」と薦められて、オープンしたばかりの『しながわ』さんに行ってみたわけです。
しかし、当時の私は、煮干しそばの魅力に目覚めていなかったもので、訪れてはみたものの、つい怯んで、「中華そば」を注文。