
「旅先で旨いものが食べたければ、タクシードライバーに聞くのが一番」と言います。そこでB級グルメに精通する現役運転手・荒川治さんにイチオシのお店に案内してもらいました。
2019年が始まり、新年会の行き帰りのお客様にご乗車いただく機会が多い今日この頃。特に多いのが鍋専門店に向かう方たちです。
そこで、今回は私がオススメの鍋の店『もつ鍋帝王』をご紹介したいと思います。
実は、私、自宅でも冬は“一人鍋”をすることが多いのですが、唯一できないのが「もつ鍋」なんです。その理由は、新鮮で美味しいモツが手に入らないこともあるのですが、何より、家の近所に『もつ鍋帝王』があるからなんです。
私が男友達と行くのは南池袋『もつ鍋帝王 ふるさと1号店』。ちなみに池袋にはもう1店舗『もつ鍋帝王 東口店』もあります。
風情のある暖簾をくぐって、ノスタルジックな雰囲気の店内へ。冬の今の時期、連日、開店するやいなや満席で賑わっています。
「もつ鍋」(1,500円、2人前~)を頼むと、ニラが富士山のように高く美しく盛り付けられた名物「もつ鍋」が登場します。ニラの数え方といえば「一把、二把」ですが、いったい何把のニラを使っているの? と驚くほどの圧巻の量です。

そのニラマウンテンの頂上に鎮座するのは、ニンニクのスライスと鷹の爪。香りだけで食欲をそそります。しかも、このニンニクがとても美味しいので、私と鍋仲間は、いつも最初からニンニク追加をオーダーしてきます。
鍋に火が通るのを待つ間、一品料理で必ず注文しておきたいのが「もつの鉄板焼き」。プリプリのモツにガッツリとニンニクが効いた一品です。加えて、「生牡蠣」も極上の逸品なのでぜひ食べてみてください。

私が『もつ鍋帝王』で一番好きなのは、何と言っても旨みたっぷりのスープです。醤油ベースで、ニンニクと鷹の爪、そしてモツの旨味が溶け込んだコクが最高。もちろん、モツは新鮮そのもので、キレイに下処理がしてあるので、臭みがなく、プリプリッとした適度な弾力。いくらでも食べられますが、こちらの鍋は1人前でもたっぷり量があるので、大食いが4人で行っても3人前で十分、満足できます。

さて、心ゆくまでもつ鍋を楽しんで腹がいっぱいになったら、お待ちかねの〆の麺とごはん。私の場合、こちらではガッツリ二段階と決めております。
“〆1”は、ラーメン。鍋の旨味が溶け込んだスープのラーメンは、正直言って、これだけの専門店“もつ帝王ラーメン店”が開けるレベルだと思います。


“〆2”は、雑炊です。鍋にご飯を入れ、さらに鷹の爪をプラスして、少々待ちます。モツとニラのエキスがたっぷり入ったスープがご飯にしっかり染み込んだら完成。鍋とラーメン食べた後でも、この雑炊がスッと入ります。こうして鍋は空っぽ。ニンニク、ニラ、モツが全て腹に入っているので、体はポカポカです。
というわけで、『もつ鍋帝王』で、友人とワイワイしつつ、腹も心も温まるのが冬の楽しみです。みなさんもぜひ、冬の絶品、帝王の“もつ鍋”を味わってみてくださいね。
(監修◎土原亜子)
●SHOP INFO

店名:もつ鍋帝王 ふるさと1号店
住:東京都豊島区南池袋2-27-1
TEL:03-3983-5524
営:17:00~23:30LO
休:無休
●プロフィール
荒川治
東京都内在住のタクシー運転手。B級グルメ好きが高じて、現職に就き、お客さんを乗車させつつ、美味い店探しで車を回している。中年になってメタボ率300%だが、「死神に肩をたたかれても、美味いものを喰らって笑顔で死んでやる」が信条。写真検索で美味しそうなモノを選び、食べに行って気に入ればとことん通い倒す。でもじつは、自分で料理を作ることも好きで、かなりの腕と評判。