オートキーを使ってワンタッチで加熱
オーブントースターでお餅を焼く際に難しいのが、その火加減。ちょっと目を離した隙に真っ黒焦げになってしまった経験は誰しもがあるはず。NB-DT51には、「トースト」だけでなく、「ロールパン」「惣菜パン」「冷凍ピザ」「焼き芋」「フライ温め」「パックもち」の7つのオートキーを搭載しています。

それぞれのボタンを押すだけで自動的に温度と時間を変えてくれるので、別の用事をしながら何かを焼くのがとにかく簡単なんです。
焼き網の上にもち焼き網を載せ、常温の餅がくっつかないように並べます。あとは、モードを選び、個数に応じて加熱時間を調整しましょう。1個なら「うすい」を選択することで、3~5分加熱されます。3個なら「ふつう」で4~6分、6個なら「こい」で5~7分といった感じです。


個数を選択するだけでちょうどいい具合にお餅が焼けていて、つい食べすぎてしまうほど。普段はなかなか食べないお餅も、これなら次々と食べたくなります。


「焼き芋」と「ポテトチップス」にでも驚きの結果に!
続いて試してみたのが「焼き芋」。オーブントースターで焼き芋を焼いたことがないのですが、わざわざオートキーに入れるくらいなので、よほど美味しいのかも?
破裂するのを防ぐために、洗って水気を拭き取ったさつまいもの表面に、竹串などで穴を開けましょう。あとはそのまま焼き網の上に置き、モードを選んだら大きさに応じて焼き時間を調整します。3~3.5cmのものを1~4本焼くには「うすい」で20~21分、4~5cmのものを1~3本焼くには「ふつう」で25~26分、5.5~6cmのものを1~2本焼くには「こい」で32~33分です。それ以上の太さの場合は自動メニューで調理してから、240℃のタイマー調理で追い焼きしましょう。

焼き上がった焼き芋は芯までしっかり火が通って、ほくほくに仕上がりました。これだけ手軽に焼き芋を焦がすことなく焼けるとなると、頻繁に食べたくなります。

このトースターでさらに珍しいのが、「ドライ」機能です。これは湿気たお菓子やナッツ類を焦がさずに乾燥させる機能で、温度設定は一切不要。今回は湿気たポテトチップスを乾燥させてみました。

受け皿ともち焼き網をセットしたら、重ならないように均一に並べます。続いて「ドライ」を押したら、加熱時間をセットします。ポテトチップスの場合、1回の最大量は約30gで、5~15分が目安。今回は8分間セットして少し冷ましてから食べると、買ったときと同じようにパリパリのポテトチップスに!

せんべいやおかき、クッキー、さらには焼き海苔でもこのモードが使えるので、食べきる前に湿気たからといって捨てなくてもいいのがうれしいですね。
惣菜パンやロールパン、揚げ物もできたてのおいしさに
日常生活で使ううえでこれはいいなと感じたのが、ロールパンや惣菜パン、フライの温めモードです。いずれも通常のオーブントースターだと加熱時間に失敗して焦がしがちですが、NB-DT51ではまったく焦がすことなく温め直せました。


庫内はトーストが2枚焼けるサイズなので、家族が多くて同じ時間に食事をする家庭にはあまり向かないかもしれません。6枚切りの常温のトーストなら約1.5~3.5分で焼き上がります。冷凍の食パンを焼くモードもあり、その場合は4~6分の加熱が必要です。

加熱する食品に合わせてボタンが用意されていると、使い方が制限されそうな気がしていましたが、まったくそんなことはありません。それどころか、手動でも温度や時間を設定できるので、野菜のグリルやグラタン、ケーキ作りにも役立つんです。
これまでのオーブントースターよりも手間なくいろんな調理が楽しめるパナソニックの「コンパクトオーブン NB-DT51」の実売価格は1万円前後。高級トースターの半額以下でありながら、多彩な機能が使えるコスパ最強の一台だといえるでしょう。
●DATA
パナソニック
コンパクトオーブン NB-DT51
●著者プロフィール
取材・文/今西絢美
編集プロダクション「ゴーズ」所属。デジタル製品やアプリなどIT関係の記事を執筆するかたわら、“おいしいものナビゲーター”として食にまつわる記事も執筆中。旅先でその土地ならではのローカルフードを探すのが好き。