お祭りみたいな仕掛けがいっぱい!『灘五郷酒所』の楽しみ方

今回お邪魔した『灘五郷酒所』。じつは元酒蔵で、灘五郷を代表する剣菱の酒蔵をお酒の神社のようにアレンジ。店内は提灯のようなライトが垂れ下がり、長いカウンターの奥には、日本酒のタンクが神様のように鎮座。自然に愛され、日本酒造りに最適だった灘五郷にピッタリの装いになっています。
こちら、営業形式が少し独特。営業は金土日のみで、お昼間は12時と15時にイベントを開催しています。まるでお祭りのような楽しさ!
お店に到着したらまず、15枚つづり3,000円分を購入。追加で使いたい場合は5枚つづり1,000円から購入。チケットの有効期限は当日だけでなく6ヵ月有効で、現金購入であれば余ったチケットの払い戻しも可能です。

チケットを購入すると、代表・坂野 雅さんがお出迎え。この人、とにかく盛り上げ方が上手い。まずは灘五郷にちなんで、あらゆる場面で「GO!」の掛け声を織り交ぜつつ、灘五郷とお酒の説明があり、いきなり振る舞い酒からスタート。
一献の盃は10年の知己に勝るといいますが、同席者全員で「GO!」の掛け声を上げつつ振る舞い酒を乾杯すると、よそよそしいお客さん同士も一体となって盛り上がる。これぞ、日本酒と共に思い出に残るシーンですよね。
灘五郷酒所セットがイチオシ

灘五郷では日本酒がどんな料理にでも合うのを証明するため、Magic sake(マジック酒)という概念を導入。料理と日本酒のセット提供が基本なのですが、オススメは公式サイトから予約できる「灘五郷酒所セット」です。
ペアリング料理には2種類の季節の小皿がつきます。今回はハワイ特集で、ガーリックシュリンプとポケ、パンケーキのラインナップでした。

お酒を注いでもらう時にも、スタッフに「GO!」と掛け声をかけると、お酒の量がちょっと増えますよ。
盃に酒が満ちたところで宴会スタート。ポケやガーリックシュリンプを食べつつ灘五郷のお酒を飲むと、南国風の味わいに日本酒のすっきりした飲み口がよく合う。豆乳と酒粕を使ったパンケーキと味わえば、ここでしか体験できない日本酒の新たな魅力を発見することができました。
何を食べて飲んでも驚きと発見の連続

セットの日本酒が飲み終わったので追加でチケットを購入。そこでワゴン販売が始まりました。お豆腐とともに灘五郷酒所推薦のお酒「黒松白鹿」がセットで販売されていました。

スタッフおすすめの味わい方は、塩がかかったお豆腐を口に含んだまま、お酒をグイッと飲むこと。こうすると、豆腐の食感はより柔らかくクリーミーに変化しました。やや甘めの枝豆豆腐と、すっきりした黒松白鹿の合うこと。定番のペアリングも初体験のように味わえました。
![牛すじの煮込み + 黒松剣菱 チケット7枚 [食楽web]](https://cdn.asagei.com/syokuraku/uploads/2025/11/20251115-hyougonada10.jpg)
お次は、神戸牛「牛すじの煮込み」とお酒のセット。銘酒「剣菱」で煮込んだ贅沢な煮込みは、脂と旨味たっぷりだけどクドさがない一皿です。
そこに同じく剣菱の樽酒を合わせて飲むと、樽酒特有の木の香りが濃厚な旨味にぴったり。ちなみに剣菱は江戸でも特に人気となり、剣菱を飲むことが「けんびる」という一般動詞化していたほど人気の銘柄です。

帰りは余ったチケットで「福寿」を購入。ふくよかな味わいで灘五郷の日本酒体験を美味しく締めくくることができました。

帰り際に代表の坂野さんが、「日本酒は難しくも怖くもない。何と合わせてもよく、楽しく飲むのが一大モットーです」とおっしゃって、思いを一つにしてお店を後にしました。
灘五郷のお酒が1ヶ所で全て飲めるお店と思っていたら想像以上。サッと飲んで帰る店ではなく、いろんな楽しみがあり、灘の酒蔵巡りのシメにもぴったりです。海外からのリピーターが多いという話も納得の素晴らしいお店でした。
(撮影・文◎けいたろう)
●SHOP INFO
灘五郷酒所
住:兵庫県神戸市東灘区御影本町3-11-2
TEL:080-7945-8291
営:金・土 12:00~21:00 / 日・祝12:00~20:00
休:月〜木曜
https://nadagogo.com/
●著者プロフィール
けいたろう
旅するグルメライター。大阪と京都をむすぶ京阪電車の沿線在住で、複数の旅行情報サイトにて旅とグルメのガイド記事を執筆。気になるグルメ情報があるとB級グルメも高級店も穴場のお店も有名行列店でも、とにかく幅広く取材!食楽webでは関西グルメ情報を中心に紹介しています。





