天神橋筋商店街3丁目にある豚丼の人気店

というわけでいざ入店。お店に入ってすぐの場所に焼き台があり、ジュージューと豚を焼いているのがもう美味しそう。
店内の香りだけで食欲が刺激されまくりです。お店の代表の方にお話を伺ったところ、こちらのお店のコンセプトは「うまくて安い豚丼を腹いっぱいにかき込んで味わう背徳感」とのこと。
実際に話を聞くと、豚丼へのこだわりがとにかくすごい。代表いわく、まずは豚丼の店を始めるにあたり、全国を巡っての豚丼の食べ歩きからスタート。さまざまな豚丼を食べながら、食べ進める時の食べやすさと豚肉の食感のバランスを研究。
豚肉の厚さは5mmのスライスに辿り着き、それを実現するために、お肉は塊で買ってお店でカット、それを備長炭で一気に焼き上げ、香ばしさと焦げの食感を演出しているそうです。
もちろんお米にも手抜かりはありません。タレと絡んだ時に柔らかくなりすぎないように硬めの品種をチョイス。食べ応えと豪快なビジュアルにもこだわって、見た目からも背徳感あふれるように丼ギリギリまで溢れる盛り付けにしたそうです。

それでは、実際に食べてみましょう。お店の看板商品は、うな丼のような甘辛の「かば焼き」。お肉は「バラ肉」がオススメとのこと。
さっそく注文すると、まずお肉を取り出して鉄板でジュ〜。鉄板には切れ目があって、その下に備長炭があります。この構造によって、余分な脂が下へ落ち、お肉の香ばしさもさらにアップします。

ある程度焼き上がったら、豚肉をタレの容器へドボン、そして再び鉄板へ移して二度焼き。まさにかば焼きですね。食欲を刺激しまくる香りが漂ったところで、あっという間に完成。
豚小家の炭火焼き豚丼の計算された背徳感

調理工程から見ていた豚丼ですが、完成品を目の前にすると、やっぱりすごいインパクト。上から見ると丼がまったく見えません。それではいただきます。

まずは、お肉を1枚取ってパクリ。確かに食感と焼き加減がベスト。ギリギリ食べづらくならないレベルに調整された分厚いお肉が、炭火の香ばしさをまとっていて完璧。
また、実際に食べて気が付いたのですが、お肉が柔らかい。実はお肉はお店でカットするだけでなく、塩麹に1日漬けこんで柔らかくしているそう。手間ひまがかかっているのです。
そんなこだわりのお肉は量もスゴイ。1枚2枚食べたくらいではまだまだお米は見えてきません。なんとか食べ進めてお米ゾーンに突入。お米もタレもすごく美味しい。

かば焼きスタイルらしく、豚肉の旨味がタレに移り、それがお米にも映るので、ご飯の旨味がすごいことになっています。いわゆるうな重などの「タレだけご飯」という概念がありますが、これはそれと同じか、それ以上。焼きおにぎりにして売って欲しいくらいです。
![バリエーション豊かな味変アイテムたち[食楽web]](https://cdn.asagei.com/syokuraku/uploads/2025/11/20251108-butagoya09.jpg)
そもそも美味しい豚小家の炭火焼き豚丼ですが、味変にもこだわりアリ。お店には無料の自家製キムチがあるのですが、豚丼に合うよう和のテイストを効かせたオリジナルの豚丼特化型キムチだそうです。
さらに山椒や一味も完備、特に山椒をかけると、動物性の脂がすっきりした味わいに変化。どんどん食べ進められます。
ちなみにこちらの豚丼、お米とお肉の割合にもこだわりがあって、食べ進める黄金比としてお肉25%お米75%になるようにしています。食べ進めて肉が足りない、米が足りないという状況が起こらないように計算されているので、ガツガツ食べても問題なし、思う存分背徳感を堪能できます。

しかも値段も安くて、こだわりと手間が詰まった豚丼は並だと1000円いかないのですが、並で1000円は超えたくない意地があるとのこと。改めて脱帽です。
まさに「うまくて安い豚丼を腹いっぱいにかき込んで味わう背徳感」を体現している豚丼です。おいしい店がひしめく天神橋筋商店街、お昼間は近隣で働いている人が常に行列するというのにも大納得のお店でした。
(撮影・文◎けいたろう)
●DATA
炭火焼き豚丼専門店 豚小家 天神橋店
住:大阪府大阪市北区天神橋3-2-25
TEL:06-6809-6968
営:月・火・水・木・金 11:00~22:00 / 土・日・祝日 10:30~22:00
休:不定休
https://shinki-fs.co.jp/business/butagoya
●著者プロフィール
けいたろう
旅するグルメライター。大阪と京都をむすぶ京阪電車の沿線在住で、複数の旅行情報サイトにて旅とグルメのガイド記事を執筆。気になるグルメ情報があるとB級グルメも高級店も穴場のお店も有名行列店でも、とにかく幅広く取材!食楽webでは関西グルメ情報を中心に紹介しています。








