
⚫︎蕎麦が好きでお酒が好きな小宮山雄飛さんが、美味しいお蕎麦屋さん、そして蕎麦屋呑みの魅力を伝える連載。今回は、中目黒らしいモダンさと確かな美味しさを感じられる名店『手打ちそば 驀仙坊(ばくざんぼう)』です。
『手打ちそば 驀仙坊(ばくざんぼう)』がオープンしたのは今から24年前。
お蕎麦屋さんといったら、老舗の名店か、いわゆる町の蕎麦屋さんがほとんどだった時代に、モダンでお洒落な内装も目新しく、蕎麦屋デートも楽しめるお店として話題になりました。

蕎麦前が旨い!最初の一皿に、蕎麦豆腐と季節野菜の白和え
そんな中目黒らしいお洒落な店作りでも、もちろん蕎麦と料理は本格派。
蕎麦豆腐は「冷たい蕎麦がきができないか」と考案された一品。蕎麦の風味と、ゴマ豆腐のような滑らかな口当たりで、めちゃくちゃ美味しい!
暑い夏の蕎麦前に最適な一皿。


蕎麦呑みといえば、普段ならビールか日本酒で始めるところですが、こちらは焼酎のラインナップも豊富なので、大分の麦焼酎「舞香」をロックで。
平日の昼間から蕎麦屋で焼酎ロック、真面目に働いているサラリーマンのみなさん、ホント申し訳ありません!
でも、これも一応お仕事ですから。

![「う〜ん、旨い!」。白和えに舌鼓を打つ小宮山さん、思わず顔が綻びます [食楽web]](https://cdn.asagei.com/syokuraku/uploads/2025/08/20250831-bakuzanbo06-2.jpg)
僕がお蕎麦屋さんのメニューにあると絶対頼んでしまうのが、白和え。
季節によって変わる野菜、この日は
・いんげん
・にんじん
・きのこ
・レンコン
・ブロッコリー
一皿の白和えに、なんとも贅沢なラインナップ。
白味噌と練り胡麻を使った、さっぱりながらも濃厚な味付けで、焼酎が進みます。
驀仙坊ならではの一皿「つくね天の三杯酢がけ」

揚げたてで美味しい天ぷらは、ちょっと変わった「つくね天の三杯酢がけ」を。
サクッとした衣の中は、ぎっしりの鳥つくね。かかっているのが天つゆではなく、三杯酢というのがポイント。実にさっぱりといただけます。
夏は冷たいぶっかけそば「驀仙坊」がいい


学芸大学にあった名店「夢呆」(現在は白金へ移転)で修行をされたご主人が打つのは、店内で製粉した挽きぐるみの蕎麦粉を使った二八蕎麦。
色が濃く、いわゆるホシ(蕎麦の殻)が見られるお蕎麦は、味も濃くて、コシもしっかりあって実に美味しい。
蕎麦の風味に負けない辛めのつゆも抜群です。

メニューの中で店名を冠した「驀仙坊」は
・山菜おひたし
・親田辛み大根
・鰹節
・かいわれ
がかかった、冷たいぶっかけそば。

よく混ぜて食べると、これがけっこうピリリと辛いのですが、辛さがひくとまた一口と食べたくなるという、クセになる味。
お蕎麦の風味がしっかり濃いから、これだけの具材にも合うのでしょう。
通し営業で夕方呑みも楽しめる
お蕎麦屋さんには珍しい通し営業だから、ランチ時を外して夕方にゆっくり蕎麦呑みができるのも嬉しい。
下町あたりの老舗の蕎麦屋で一杯も楽しいけれど、昼過ぎの中目黒でおしゃれに蕎麦というのも、蕎麦呑みの世界がぐっと広がって最高です。

(撮影◎橋本 真美)
●著者プロフィール
小宮山雄飛
ホフディランのVo&Key担当。ミュージシャンの傍ら、グルメ番長として食のシーンでも活躍し、様々な雑誌やWEBサイトでの連載、レシピ開発なども行う。著書には『旨い!家カレー』『レモンライス レシピ』『小宮山雄飛 今日もひとり酒場』など。テレビ、ラジオ番組の出演なども多数。