皮から手作りの餃子は唯一無二

――『福鳳』さんは2022年オープンとまだ新しいお店ですよね。
「僕は西荻窪の居酒屋で働いてるんですが、1年半くらい前に、常連のお客さんにラーメン好きの方がいて、教えてもらって知りました。新潟・燕三条系の背脂中華そばのお店です」

――今回、餃子が美味しい店ということで『福鳳』を推したのは?
「初めて行った時は、“とりあえず”という感じで餃子も注文してみたんです。そしたら、食べてみるとこれがめちゃくちゃウマい。よくあるラーメン屋で食べる餃子ってあまり印象に残らないですよね。でも、ここの餃子はそうじゃなかった。まさに餃子のおいしいラーメン屋だと感動して、よく行くようになりました」

――具体的にどんな餃子なんですか?
「まず、手作りの皮がおいしい。券売機に“焼き上がりに8分かかる”と書いてあるので、焼きにもこだわっていると思います。餃子は、少し焦がし気味で、底面はパリッパリ。そして上面はモチモチ」
――餡はどうでしょう?
「餡は肉々しさもあるけど、野菜の存在感もしっかりあります。野菜のカットの仕方なのか、焼きの具合なのかわかりませんが、しっかりとした野菜の歯応えがあるんですよね。この肉と野菜の絶妙なバランスがとにかくイイ感じです」

――ちなみにラーメンはどうでしょうか? 福鳳のラーメンの種類は、「中華そば」(900円)と「辛そば」(950円)、「まぜそば」(950円)、「背脂麻辣そば」(1000円)があるようですね。
「もちろんおいしいですよ。僕はいつも中華そば一択です。丼の上からたっぷりの背脂が振りかけられていて、トッピングにはぶ厚いチャーシューが2枚、岩海苔とほうれん草、そして燕三条系に欠かせない刻み玉ねぎも」
![「中華そば」900円。ステンレス製の真空断熱の丼を使用[食楽web]](https://cdn.asagei.com/syokuraku/uploads/2025/05/20250525-fukuhou07.jpg)
――写真を見ると麺もおいしそうですよね。
「手もみ麺で、太くてモチモチ、口当たりはプリプリ。スープがよく絡むけど、麺自体に旨味があるというか」

――背脂がたっぷり浮かんでいますが、スープはどんな感じでしょう?
「スープは煮干し×動物系。背脂の甘みと柚子、岩のりの風味がたまりません。全体的にガッツリ系のように思われるかもしれませんが、味はとても繊細です」
まとめ

というわけで、緒方さんのお話を聞いた後に実際に食べに行ってきました。確かに中華そばのこだわりはもちろんのこと、餃子に対する丁寧な仕事ぶりをしかと感じることができました。ぜひ、皆さんも『福鳳』の餃子と背脂中華そばを体験してみてください。
(撮影・文◎土原亜子)
●SHOP INFO
背脂中華そばと餃子の福鳳(ふくほう)
住:東京都杉並区高円寺北2-34-7
営:10:00〜翌1:00 (LO)
毎月第1・3水曜は夜のみ営業(18:00〜25:00)
https://x.com/fukuhou_koenji