ラーメン官僚が太鼓判を押す千葉県の本当に美味しいラーメン店。鎌ケ谷の注目店『麺屋 青』

千葉西部のスーパールーキー『麺屋 青』 (鎌ヶ谷市)

東武鉄道野田線・鎌ヶ谷駅から徒歩数分
東武鉄道野田線・鎌ヶ谷駅から徒歩数分

 2024年10月20日に鎌ケ谷市にオープンした『麺屋 青』。店主・岩崎氏は、都内の煮干しラーメンの実力店『麺処 晴』(入谷)で6年9ヶ月にわたり修業を重ね、独立を果たした実力派ラーメン職人。

 この『麺屋 青』では、店主が学生時代に通い詰めたという『自家製中華そば としおか』(早稲田)の味を独自のセンスでアレンジした「MIXラーメン」(動物系素材と魚介素材から出汁を採った白濁スープを用いたラーメン)を繰り出す。

 聞けば、店舗を構えるに当たり鎌ケ谷の地を選んだのは、この場所が、店主が生まれ育った船橋市に近かったからだという。また、『としおか』は、その名を全国へと轟かせる、都内の「MIXラーメン」の名店のひとつだ。

 都内の実力店で修業した者が、千葉で都内の実力店の味をオマージュした1杯で勝負を挑む。まさに、『麺屋 青』は、前述した〈西部〉のラーメン店の特徴が具現化された1軒だと言えるだろう。2025年1月現在、同店が提供するレギュラー麺メニューは、「ラーメン」、「塩ラーメン」、「つけめん」の3種類。

塩ラーメン
塩ラーメン

 いずれの品も、店主が愛してやまない『としおか』の味を参考としたものだが、あくまで参考とするにとどめ、確かな戦略に基づく店主ならではのギミックが随所に盛り込まれている点が特筆に値する。節の風味を前面へと押し出し、安価な煮干しで雑味を演出するなど、特定の箇所を意図的にフィーチャーすることで、食べ手の記憶にしっかりと残る味わいをつくり出すことに成功しているのだ。

 現在、開業から3ヶ月余りが経過したところであるが、岩崎店主の手により、間断なき内容のブラッシュアップが図られ、現在では、動物系由来の風味の厚みが飛躍的に増強されるなど、すでに開業当初とは別物のような進化を遂げている。今後ともその動向から目が離せない、〈西部〉期待のスーパールーキーだ。

●SHOP INFO

店名:麺屋 青

住:千葉県鎌ケ谷市道野辺本町1-1-18
営:11:00〜14:30、18:00〜21:00
  土日祝11:00〜14:30
休:水

●著者プロフィール

田中一明
「フリークを超越した「超・ラーメンフリーク」として、自他ともに認める存在。ラーメンの探求をライフワークとし、新店の開拓、知られざる良店の発掘から、地元に根付いた実力店の紹介に至るまで、ラーメンの魅力を、多面的な角度から紹介。「アウトプットは、着実なインプットの土台があってこそ説得力を持つ」という信条から、年間700杯を超えるラーメンを、エリアを問わず実食。47都道府県のラーメン店を制覇し、現在は各市町村に根付く優良店を精力的に発掘中。