日本一歴史のあるおでん屋は、日本一入りづらいお店ではない

『たこ梅』の現在の鍋番を務める和田さんは、飲食で働いていた経験からおでん屋に就職したものの、まさかそこが日本で最も歴史のあるおでん屋とは知らなかったそうです。
最初は常連さんを納得させるのに苦労したものの、試行錯誤を重ねた末に老舗店を受け継ぎ、美味しさを守り続けています。その経歴のためか、和田さんに老舗特有の保守的な空気感はなく、一見さんお断りというムードは皆無。
最近ではセットメニューを展開したり、のれんの隙間から店内を覗きやすいようにして、少しでも入りやすい工夫をしているそう。「現状はどうしても海外の人が多いので、日本の人に来てもらうと嬉しいですね」(和田さん)
シメの汁かけごはんを食べながら

おでんと熱燗と来たら、やっぱり食べたいのが〆のご飯。創業以来、おでん出汁をかけて食べる「汁かけご飯」も名物の一つなのでいただきましょう。
ズズーっと甘辛い〆飯を食べて、お会計は4000円ほど。一般的なおでん屋よりも少々高めですが、2~3人でシェアすればリーズナブルですよね。以前は時価だった「ころ」や「さえずり(R)」も、今ではオープン価格。常連さんからすると「たこ梅は安くなった」と言います。
「若い人でもあまり気負わず、フラっと立ち寄って欲しいですね」(和田さん)。筆者のように「たこ梅、ちょっとハードルが高そう」といつか行こうリストに書いてある人は、気軽に美味しい関東煮を味わいに出かけてみてください。
(撮影・文◎けいたろう)
●SHOP INFO
店名:たこ梅 本店(たこうめ)
住:大阪府大阪市中央区道頓堀1-1-8
TEL:06-6211-6201
営:16:00~21:50(L.O. 21:30)
休:無休(12/31~1/3の年末年始は休業日)
https://takoume.jp/
●著者プロフィール
けいたろう
旅するグルメライター。大阪と京都をむすぶ京阪電車の沿線在住で、複数の旅行情報サイトにて旅とグルメのガイド記事を執筆。気になるグルメ情報があるとB級グルメも高級店も穴場のお店も有名行列店でも、とにかく幅広く取材!食楽webでは関西グルメ情報を中心に紹介しています。