【実食レビュー】『ラーメン魁力屋』の秋の限定麺「あご煮干し醤油ラーメン」を食べてみた

●『ラーメン魁力屋』の秋の限定麺を調査。ファンの多い「あご煮干し醤油ラーメン」を食べに行ってきた

　看板メニュー「特製醤油ラーメン」や各種定食＆お得なセット、一品料理など、多彩なメニューをリーズナブルな価格で提供している人気チェーン店『ラーメン魁力屋』では、9月20日より期間限定にて新メニュー「あご煮干し醤油ラーメン」を販売しています。

　2020年にフードコート店限定で販売されて以来、秋シーズン定番の一杯として魁力屋フリークだけでなく、味にうるさいラーメン通からも絶大な支持を集めているという今回のラーメンは、焼きあご・煮干し・昆布・椎茸などから採った旨みたっぷりの出汁と、お店自慢の醤油スープ＆背脂を合わせ、豊かなコクと奥行きを感じさせる極上の味わいが特徴。さらに食感と風味のアクセントとして、みょうが、あおさのり、白ネギをトッピングに用いるなど、こだわりの仕上げとなっています。

　評判の味は果たして如何ほどのものなのか。お店での実食にて、しっかり確認してみたいと思います！

食べ応えも味も抜群！「あご煮干し醤油ラーメン」

　オーダ後数分。ラーメンが提供されました。そのビジュアルは、背脂の浮いた醤油スープにチャーシュー4枚、メンマ、白髪ネギそして、あおさのりの緑がアクセントとなった視覚的にも美味しそうな佇まいです。

　まずはスープからチェック。焼きあごと煮干しを出汁に使っているとのことですが、香りは完全に醤油寄りで魚介の風味はほとんどなく、またスープに魚粉の粒もいません。レンゲですくいひと口…、出汁の旨みが醤油の味を抑え、全体にまろやかであっさりとしていながら奥行きとコクを感じる味わいになっています。背脂も一緒に口へ入ってきますが、ギトギト感は一切ナシ。「特製醤油ラーメン」のスープよりも醤油の強さがなく、飲みやすさでいえばこちらの方が断然上です。美味い！

　続いては麺。ウェーブがない細打ちのストレートで、スープをしっかりと絡めながら口に入ってきます。パツパツと歯切れのいい食感が、旨みの強いスープとバッチリ合います。ああ、これなら大盛りにしておくんだったなあと反省してしまうほどの美味しさです。

　そして具材。ひと目で主張の強さが伝わってくるあおさのりは、丼が運ばれてきたときからふんわりと磯の香りを漂わせていました。単独でいただくと、のりの風味とスープの醤油味が際立つ味わいです。ですが、麺と一緒にすすると味が一変。醤油感だけがすっと消えて、食感と旨みだけがプラスされる感じになります。不思議～。

　お次はみょうが＆白ネギ。シャキシャキの食感と、特にみょうがのクセのある味がスープ、麺の両方とも合う！　みょうがと中華系スープって、こんなに相性がよかったのか…。最後はチャーシュー。薄切りが4枚入っていて、柔らかでしっとりとした肉と脂身のとろける味わい、文句ナシですね。リフトした橋の上でしなっとするほどの薄さがスープをその身により含ませる形となり、美味しさをさらにアップさせているといったところでしょうか。

　ペース配分を完全に誤り、スープと具材をかなり残して麺を完食。うーん、これは失敗だったか…と思いきや、スープと具材をレンゲですくって口に運ぶと、まるで”スープを食べる”ような感覚で美味しく消化。器の中身をキレイに完食してしまいました。ごちそうさま！

まとめ

　恥ずかしながら、登場4年目にして今回が初めての実食となった「あご煮干し醤油ラーメン」。ですが、支持されること納得の美味しさでした。出汁の魚介、そして醤油ともに味わいや風味が突出せず、両者の旨みがバランスよく出てくることでスープ全体がまろやかになり、自身から滲み出るナチュラルな味わいがコクや奥行きを生み出しているように感じました。レベルめっちゃ高い！　

　具材はやっぱりあおさのり。風味と食感、スープ＆麺との絡み方を見るに、これがあってこその一杯なのかもしれません。これが板海苔だとパンチが足りなくなる気がします。どさっと量が入っているのもグーでした。

　醤油ラーメンが好きなら食べておいて絶対に損なしと言い切れる、極上の美味しさを備えた「あご煮干し醤油ラーメン」。なくなり次第販売終了とのことですので、食べてみたいという方はぜひ早めに『ラーメン魁力屋』へ向かってくださいね！

（撮影・文◎河西まさあき）