謎多きブランド『ピエトロ』。ドレッシングだけにとどまらない人気の秘密を深掘りしてみた

謎多きブランド『ピエトロ』。ドレッシングだけにとどまらない人気の秘密を深掘りしてみた
食楽web

●高級スーパーなどでよく目にするドレッシングで有名なピエトロ。実はドレッシングだけじゃない、福岡発の一大ブランドのストーリーに迫る!

 スーパーなどでよく目にする「ピエトロドレッシング」。どこか懐かしいパッケージデザインと絶品の美味しさに感動する人が続出しているそうです。今日では多くの小売店で見かけるようになった『ピエトロ』というブランドですが、どんなブランドなのかについて知っている人はまだ少ないようにも思います。

 実はドレッシングだけでなく、様々な食品を展開する『ピエトロ』ですが、ここに至るまではどんな歴史、味のこだわりがあったのでしょうか。今回は『ピエトロ』担当者の解説と合わせて、そのストーリーに迫ります!

パスタの茹で時間と「ピエトロドレッシング」の意外な関係

1980年に福岡・天神にオープンした『洋麺屋ピエトロ』
1980年に福岡・天神にオープンした『洋麺屋ピエトロ』

『ピエトロ』ブランドが誕生したのは1980年。福岡の繁華街・天神にオープンしたスパゲティ専門店『洋麺屋ピエトロ』が起源です。この『洋麺屋ピエトロ』では、当時としては絶品の本格パスタを食べられる店として人気を博したそうですが、この「パスタの茹で時間」が、のちに大ヒットとなるドレッシングと意外な関係があったと担当者は語ります。

1981年店頭販売された初代「ピエトロドレッシング」
1981年店頭販売された初代「ピエトロドレッシング」

「当時のスパゲティは、茹で置きのソフト麺のようなパスタを温めなおし、上からソースをかけるか絡めるか……というのが主流でしたが『洋麺屋ピエトロ』では、これに対し茹でたてのアルデンテを楽しんでもらうことにしたんです。ただし、麺を茹でる間、10分程度の時間をお客さまにお待ちいただく必要がありました。そこで、パスタの茹で時間にお召し上がりいただけるようサラダを提供し、そこにかけていたドレッシングが口コミで広まったのが始まりです。

 多くのお客さまから『このドレッシングであれば、野菜嫌いの家族でも野菜を食べてくれる。どうにか分けてもらえませんか?』といったお声をいただき、ワインの空き瓶にドレッシングを入れて『おすそわけ』したことが、のちのドレッシング販売に至るきっかけでした。オープンの翌年の1981年には、市販の容器にドレッシングを入れお店のレジ横で販売を開始、1983年には百貨店でも取り扱っていただくようになりました」(ピエトロ・担当者)