
●牛ではなく豚のサガリとキャベツを鉄板で焼き上げる博多流「焼肉」。本場の博多スタイルで東京・神保町にオープンした店に突撃!「博多の鉄板焼肉」を実食レポート!
「焼肉」という言葉を聞いて、皆さんはどのような料理を思い浮かべるでしょうか? 一般的に焼肉といえば、牛肉の高級部位のカルビ、ロース、ハラミといったものを塩またはタレでいただくものを指しますが、必ずしもそうではないエリアもあるようです。
それが九州・博多。もちろん、一般的な焼肉店も数多くありますが、一部で「焼肉」と言えば、牛肉ではなく「豚のサガリとキャベツを鉄板で焼き上げたもの」を指すことがあるそうです。
この「博多ローカル焼肉スタイル」を踏襲したお店が東京・神保町にオープンしました。それが『鉄板焼肉KINTO(キント)』(以下、『KINTO』)というお店。これまであまり知られていなかった味に、連日盛況を呼んでいるという噂を聞き、博多本場の焼肉について調査すべく『KINTO』を訪れることにしました。
いざ、博多本場の焼肉店『KINTO』へ!

お店に行ったのはランチ時間帯。例の「博多の鉄板焼肉」を定食で楽しめるメニューがあり、ここで筆者は「鉄板焼肉(ランチ・1.5人前)」をオーダーしました。オーダーしてから到着するまでの間に、テーブルに置かれた「鉄板焼肉KINTOの美味しい食べ方」を読んで食べ方をお勉強。
どうやら、豚サガリとキャベツが鉄板で焼かれ、その鉄板ごとサーブされる仕組みのようです。肉が焼けるうちに鉄板の中にラードがたまるので、木台の片方に木の棒を差し込み、鉄板を傾けて片方に脂を寄せ、ここに秘伝の辛味噌を絡ませていただくんだそうです。うーん、美味しそう!
説明を読んだところでお目当ての「鉄板焼肉」が到着。ジュージューと軽快な音とともに湯気が上がる威風堂々としたその姿に涎が止まらなくなります。
ご飯進みまくり&クセになりまくりの「鉄板焼肉」

豪快に炒め上げられた豚サガリとキャベツからは、にんにくの香りがぷんぷん漂います。食欲を刺激され、すぐに口にしてみましたが、これが旨いのなんの! 弾力強めの豚サガリと、ほのかに芯の残るキャベツの甘みがマッチし、にんにくのパンチのある風味がご飯を進めまくります。
もちろん、このままでも十分美味しいのですが、前述の「鉄板焼肉KINTOの美味しい食べ方」に従い、辛味噌をつけていただてみると、これがまたクセになる味です。

確かに豚サガリと相性抜群で、旨みと辛味が格段にアップしてさらにご飯が進みます。豚サガリとキャベツの旨さは言うに及ばず、にんにくと辛味噌の風味が脳裏に焼きつき、忘れられなくなる味わいでした。
まとめ

聞けば、この「博多の鉄板焼肉」は、福岡・博多のとある店が今から約60年以上前に確立させたもので、今日までに地元で様々な店に派生。今では関東エリアの一部店舗でも見かけるようになったものとのこと。
そんな背景の中、神保町にオープンしたのが『KINTO』。東京のド真ん中への出店ということもあり、今後さらにこの「博多の鉄板焼肉」が多くの人に周知され、浸透していくのは間違いないはず。それほどに忘れられない旨さでした。実食後、『KINTO』スタッフにもコメントをもらいました。
「スタンダードなメニューに加え、トッピングに生卵、キムチ、チーズ、ねぎ塩、レモンなどもご用意しています。まずスタンダードな『鉄板焼肉』を味わった後、2度目、3度目に好みの味の『鉄板焼肉』を見つけてください」(『KINTO』スタッフ)
(撮影・文◎松田義人)