ワンタンは注文が入るごとに、一つ一つ丁寧に包み、茹でられる

JR寒河江駅より徒歩5分、県道23号から路地を入った住宅街に『福家そばや』はありました。看板やのれんが出ていなければ、まさかラーメン店とは気づかないような渋い店構えを前に、テンションが上がる筆者でしたが、さっそく入店し、迷わず「ワンタンメン」をオーダー。店員さんの丁寧でどこか品のある対応が嬉しく、またもテンションが上がる筆者でした。
『福家そばや』のワンタンは、注文が入ってから一つ一つ丁寧に包んで茹でられるようで、相応の調理時間を覚悟していましたが、数分で着丼。これがまた、いかにもうまそうなビジュアルです。
キレの良いスープに、泳ぐように添えられたワンタン。品の良い味なのにヤミツキ感あり

コク深く煮干しの風味が香るキレの良いスープに、ワンタンが泳ぐように添えられており、食べてみると、これがまた繊細でサッパリとした味わい。聞けば、鮮度の良い豚肉を塩胡椒で味付けしたシンプルなもののようですが、包んでいるツルッとなめらかな生地との融合で、次々とレンゲですくいたくなるようなヤミツキ感があります。

また、この絶品スープ・ワンタンに合わせていただく麺は、細かくウェーブがかかった自家製麺。これもまたシンプルかつ繊細な味で、他県では見られないような口当たりの麺でした。
オシャレにさえ感じる「ワンタンメン」の味。そのルーツを辿ってみると…
全体的にはサッパリとした味わいでいただくことができた「ワンタンメン」。聞くところによると、今から65年前の1957年の創業時から販売している名物メニューだそうです。さらに屋号の『福家そばや』は、初代経営者がもともと洋服を仕立てる仕事をしていたことから、「ふくや」という名前になったそうです。
全て手作りを貫き、素材への徹底したこだわりを貫いているため、1日に提供できる数量は限られているという『福家そばや』の「ワンタンメン」。山形・寒河江のお店に直接行けない人のために、公式サイトでは通信販売もあります。是非一度、『福家そばや』の「ワンタンメン」をお試しください!
(撮影・文◎松田義人)
●SHOP INFO
店名:福家そばや
住:山形県寒河江市本町3-5-22
TEL:0237-84-2770
営:11:00~15:00、17:00~19:00
休:火曜
https://www.yamagata-fukuya.com/