パスタが見えない! 笑っちゃうぐらい大量にチーズがかかる「かまくら(特盛)」1119g

待つことたった数分。本当に注文してから想定していた以上にすぐ出てきたボロネーゼ。でもチーズはかかっていません。「混雑状況とも相談ですが、ご希望があれば、お客様の目の前でチーズをかけることもできますよ」とオーナー。ということで、大きなおろしがねを使い、目の前でチーズの塊をおろしていきます。
「チーズはグラナタラーノという、イタリアのハードタイプのチーズです。パルミジャーノと外見も似ているグラナパダーノですが、パルミジャーノほど塩味が強くなくマイルドで、絶妙なバランスなんですよ」とオーナーの青木さん。見ているとふわっふわ。とってもエアリーで美味しそう。そして、これまた思っていた以上にチーズをおろしてくれる! こんなにたっぷりでいいの? ボロネーゼ、すっかり見えなくなっています。大盤振る舞いだ~!

チーズをたっぷりかけ終わり、完成したところで計測です。直径約27.5cmのお皿に高さは約16cm、重さは1119g(器の重さは除く)。チーズ効果で16cmの高さまで伸びたため、ボロネーゼ自体の高さはもっと下。ボロネーゼの熱でチーズが柔らかくなったら、高さは変わっていくと思われます。
早速一口! まず、チーズがふわふわと口の中で溶けていき、その後濃厚なボロネーゼソースの味わいが。甘さは控えめで肉の旨みがしっかりと感じられます。チーズのまろやかさとソースのコクが絶妙な大人のパスタ。今度はチーズとしっかりまぜて食べると、さらに旨味が深くなった印象に。でもくどくない。ソースとチーズ、パスタがいいバランスになっています。

おすすめの食べ方を聞くと「うちは、ワインをセルフで飲み比べでき、そして持ち込みもOK。気軽にワインを楽しめる&学べる場所だから、ぜひワインと一緒にボロネーゼも味わってほしいですね」。
実は同店、パスタのお店ではなく、ワインバー。世界中から集めた100種類の本格ワインをリーズナブルな定額制で好きなだけ楽しめる上、食事も持ち込み&デリバリー可能。なので、ワイン好きはもちろん、ソムリエの試験に向けて勉強している人も、国や品種の特徴を知るために足繁く通うお店。
そして衝撃なのはその価格。時間無制限で3300円。90分2200円。30分1100円。赤坂ならワイン1杯で1100円なんて余裕で超えるお店だらけでしょ。それが、100種類のワインが選べて持ち込みもOK。チーズをかける量だけではなく、設定料金も太っ腹です。ワインを勉強している人にとってはありがたいだろうなぁ。予約で連日満席というのも頷けます。

そもそも、どうして『BIGOLI』のボロネーゼを出すことにしたんですか?「ワインとの相性はもちろんですが、“いいもの”をより多くの人に届けたいという気持ちが『BIGOLI』さんと一致していたことが大きいです。一部の高級店でしか食べられなかった本場のボロネーゼを日本の多くの人に届けたい、そんな強い想いにも感銘を受け『BIGOLI』のメニューライセンスを所得しました」と青木さん。

卓上にはコショウと辛味オイルが置いてあるので、途中で味変も可能。口の中がまったりとしてきたら、コショウやオイルで刺激を追加するのもおすすめです。だって1119g。楽しみながら完食したいし。
そういえば、なんで特盛がメニューにあるんですか?「お腹いっぱい食べたいお客さんに満足してもらいたいからです。うちはJR有楽町駅の高架下に支店『nomuno EXPRESS』があるんですが、過去には特盛より大盛りのメニューもあったんですよ」。うわ~そうだったんだ。そのメニューがある頃にも来たかった!

終盤になると、パスタに絡まなかった肉がお皿に溜まり、肉々しさアップ。あ~こんな時こそ、スパークリングワインや軽めのロゼワインでお口直ししたい。平日ランチで食べにきたのをちょっと反省します。
ディナーまたは土日ランチで、ワインと一緒に味わうのが絶対正解。せっかくだからワイン棚のコーナーに行って、どんなワインがあるのか次回のためにチェックせねば。と言ってもワイン詳しくないから、ラベルの雰囲気で選んじゃうんだろうなぁ。
ということで、次回はワインと一緒に味わえるタイミング、ディナーまたは週末ランチで来ること決定! まずはサイトで予約して、ワイン好きの友人を誘って、もう一度食べにきたいと思います!
(取材・文◎いしざわりかこ)