東京・両国と言えば、国技館や江戸東京博物館などがあり、江戸の空気を感じさせてくれるイメージがありますね。国内外を問わず観光客にも人気のエリアです。こちらにあるのが『からあげ専門店 千ちゃん』江戸東京博物館前店。JR両国駅東口を出て徒歩数分、JR総武線の高架下にあります。
こちらは単品のからあげもありますが、お弁当が人気とのことで、期待に胸を膨らませつつ、両国駅に降り立ちました。ちなみに「醤油からあげ弁当」と「旨塩からあげ弁当」がありますが、どちらも食べてみたいという人には両方が盛り付けられた「合盛りからあげ弁当」がオススメ。筆者も迷わずこれをオーダーしました。
ご飯のアシストなくして食べられない絶品からあげに悶絶!
醤油と旨塩が各2個ずつのもの(571円)と3個ずつ(787円)があります。当然筆者は後者。オーダーから数分で真っ白いご飯と一緒に出てきます。さっそくいただきましょう。からあげのパッケージを開くと、ゴルフボールサイズのからあげが6個、お行儀よく並んでいます。見た目も美しいですね。なんだか食べるのがもったいないとすら思えてしまいます。
まずは「旨塩からあげ」から実食。パリッとした、油切れの良さを感じる歯ざわりの衣です。あっさりとはしていますが、肉のうま味がしっかりしています。そのうま味がとろりと流れ出て、じわじわと舌を攻めてくるよう。噛めば噛むほどに味が広がり、気が付けば口の中が完全に制圧されてしまっています。これはご飯のアシストが欲しくなる!
思わずご飯をかき込むと、また次のからあげに箸がのびてしまいます。白いご飯が頼もしく思えるからあげです。この「旨塩からあげ」、淡路島の藻塩を使った秘伝のタレにひと晩しっかりと漬け込んでいるそうで、塩味の中にコクとうま味があります。これはクセになりますね。
一方の「醤油からあげ」は、モモ肉に下味を付けて寝かせたあと、ニンニク醤油ダレで揉み込んでいるという、いわゆる二段仕込み。味がしっかりとついており、ニンニクの風味もイイ。これまたうま味が余韻のように口の中に残り続けるため、ご飯の援護射撃なくして食べられません。
なお、使用している醤油は1854年創業・ちば醤油の「下総醤油」。創業以来使い続けている木桶で熟成させた醤油です。醤油の味がグンと迫ってくるものの、そこにマイルドさもあるのは、この下総醤油のなせる業でしょうか。食べ始めると止まらなくなるタイプのからあげで、これではご飯がいくらあっても足りません。お弁当が人気だというのもうなずけます。
こちらのからあげ、嬉しいことに1個からオーダー可能です。両国散策の途中で小腹を満たすのにはもってこいですね。プラス100円で味変トッピング(タルタル・ピリ辛・黒酢)もできますよ。
●SHOP INFO
店名:からあげ専門店 千ちゃん 江戸東京博物館前店
住:東京都墨田区亀沢1-1-15
営:11:30~23:00
休:無休
●著者プロフィール
松本壮平
ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。