圧巻のデカさ! 食べれば食べるほどハマる味わい

鶏排はムネ肉を使用する店が多いのですが、こちらはモモ肉。1枚肉を広げて伸ばし、叩いたりしてこの大きさにしているそうです。衣には本場・台湾と同様に、さつまいも粉を使っています。それも台湾産のものを取り寄せているとのことで、限りなく本場の衣に近いと言えそうです。
さっそくいただきましょう。両手で持つと、ズッシリとした重量感が伝わってきます。およそ300gはあるでしょう。完食できるか、一瞬不安になりましたが、ひるんでいるわけにもいきません。豪快にかぶりつきました。

味付けには五香粉などのスパイスを数種類使っているそうで、エスニックな香りを感じます。サクサクの衣には、さつまいもの甘みもかすかに感じられ、スパイシーな味とも見事に調和しています。鶏肉はモモを使っているだけあって、やわらかくて旨みも抜群。スパイス、衣のさつまいも、肉の旨みがなんともいえない複層的な味わいを演出しています。
あえてモモ肉を使っているのは、衣のサクサク感、その後の肉のジューシーさのコントラストを楽しんでほしいから、とのこと。両者が口の中で混じり合う瞬間の、サクサクの中に感じるフワリとしたやわらかい歯ざわりが実に楽しい。この食感に促されて、食べれば食べるほど完食する自信がわいてきます。
タピオカミルクティーとの相性も抜群!

ドリンクの人気メニューの「烏龍タピオカミルクティー」もいただきましたが、これが鶏排とよく合います。濃いめの甘さが、肉とスパイスの味に支配された口を一気に爽快にしてくれます。大粒のタピオカもモッチモチ。右手に鶏排、左手にタピオカミルクティーというスタイルで、交互に食べて飲むのが筆者のオススメです。
さてこの鶏排、その大きさに圧倒されますが、取材当日は20代くらいの女性のお客さんが購入していく姿を何度も見ました。店員さんによると「1枚完食した後にもう1枚食べた女子高生もいます」とのこと。す、スゴい! と目が丸くなりましたが、それも納得できるほどの美味しさです。完食の自信がない人には「台灣鶏排・ミニ」(370円)もありますよ。
●著者プロフィール
松本壮平
ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。