メニューは「カオマンガイ」のみ、専門店のこだわりの一品とは?

カオマンガイとはタイ料理で、ひと言で説明すると鶏ごはんのこと。茹でた鶏と鶏だしで炊いたごはんにピリ辛ソースをかけていただく、タイの国民食とも言える人気の料理。タイでは専門店も多いですが、日本で専門店となるととても珍しい貴重なお店。

ここのカオマンガイは、もっちりとしてやわらかいのが特徴です。鶏肉は国産で、東北地方から取り寄せたもの。このやわらかさの秘密は低温調理で煮ているからなのだとか。
「鶏は繊細で、強火すぎても弱くても肉が硬くなったり、パサついたりします。1羽丸ごと70度でじっくりと1時間煮ることで、適度な食感を残しながらもやわらかいカオマンガイが誕生するんです」と語るのは、店長の大橋さん。店頭ではじっくり煮出した鶏の香が、店いっぱいに香ります。うーん、美味しそう!

店頭では鶏まるまる1羽がどんどん捌かれていきます。キッチンは通りに面していて、外からも豪快にさばく様子が見られ、立ち止まって見る人も。骨ごと砕く包丁さばきは見事! この様子につられて店に入る人も多そうです。

やわらか肉と共に重要なのがごはん。鶏だしで炊いたごはんが好きで、「カオマンガイ」を食べる人も多いはず。こちらでは鶏だしのスープで炊くだけではなく、鶏油とニンニクを炒め香りづけ、それから鶏のスープを入れて炊き上げます。これによって、タイ米独特の香りも抜けて、ニンニクがフワッと香る、美味しい鶏だしのごはんができるそう。お米はタイのジャスミンライス。パラパラで、つやっとした鶏だしのごはんは、もう、たまりません!