
埼玉県には地元民はもちろん、遠方からもはるばる食べに来たくなる、知る人ぞ知る大盛り・デカ盛りの名店がある!
ということで、向かったのは407号沿い。東松山市民病院の近くで、交差点に面した場所にある『竹寿司』。1965(昭和40)年にオープンし、50年以上この地で愛され続けているお寿司屋さんで、二代目店主と奥さんが店を切り盛りしています。
店内はカウンターと小上がりの座敷席、そして個室があり、一人でも、ファミリーでも、そしてもちろん団体さんでも大丈夫。席に着き、早速メニューを広げます。

メニューを開くと、通常の握りや丼などのメニューのほか、1.5倍メニュー、具だけ大盛りメニュー、といった魅力的なページが。その中から一番大盛りと思われる「大盛り2倍メニュー」の中から、マグロ・白身魚・サーモンの「三色丼」をセレクト。
公式には総重量1.2kgぐらいと書かれています。ちなみに1.5倍丼は総重量0.8kgとのこと。1kg超えのボリュームは無理だけれど、おなかいっぱい食べたい! という人には1.5倍サイズがおすすめということですね。

待つこと数分、卓上に置かれたのは、器をくるりと囲むマグロや白身、サーモンの切り身。そして中央には中落ちの塔がそびえ立っています! ワサビの緑、たくあんの黄色も彩りのアクセントとなり、春を感じさせる可愛らしい色合いの丼です。
早速計測! 直径約16cmの桶の周りを切り身が囲んでいるので、実質直径約18~19cm。高さは約18cm。重さは1258g(器の重さを除く)。さらに箸休めのお漬物と味噌汁が付いてきます。

そもそも、なぜこの大盛りが生まれたんですか?「最初は1.5倍盛りだったんですが、まだ足りない、というお客さんがいたことからですね」。と店主。大盛り料理の陰に大喰いのお客さんあり、ですね。ゴハンを2倍にするにあたり、刺身も多くしないと、となってこのボリュームに。最初は「食べきれるのかなぁ」と思っていた店主ですが、意外と注文するほとんどの人が完食するとのこと。先日は小学生の女の子も完食していったそうです。いいぞ成長期!
ちなみにこの日の白身はブリ。日によってカンパチやタイなど、白身魚は変わるとのこと。マグロも、赤身を中心に、脂が乗ったところも数切れ乗っているとのことです。

ちなみに攻略法は?「完食する人を見ていると、ゆっくり食べる人はあまりいないですね。スピーディに、いっぺんにお腹に入れる人が多いですよ」とのこと。ゴハン物はゆっくり食べていると、突然お腹にたまってブレーキがかかる場合があるので、スピード感は大事。
ということで早速一口。まずはマグロと酢飯、そして塔が倒れる前に中落ちと酢飯、今度はブリと酢飯、という風に、一口ずつ味を変えて楽しみます。ちなみに酢飯には刻み海苔がかかっています。この酢飯だけでも美味しい~。ちゃんとしたお寿司屋さんは、ネタのクオリティはもちろんですが、酢飯が美味しいのも嬉しいところ。幸せな気持ちになってきます。
途中で小鉢の煮物や味噌汁を味わってホッと和みつつ、食べ進めると、1.2kg超えが余裕に感じるから不思議。おそらくですが味噌汁や小鉢を入れて1.3kgなんだけれど、美味しいと口が欲しがってスピードアップ。箸の動きが早くなります。

ちなみにこの2倍盛りも含め大盛りメニューは時間限定、11~13時、17~19時にオーダー可能。そしてシェア禁止。大盛りを始めた頃、「写真を撮りたいから」「刺身だけを酒の肴に」と、ゴハンを大量に残したお客様が出たため、やむなくルールを作ったとのこと。分け合い、食べ残しをした場合、ペナルティとして料金2倍を請求されるので、1.2kg超えを食べられる自信がない場合は、1.5倍盛り、または普通盛り&単品メニューを別注文するのがオススメです。
丼はもちろん、サーモンと大根・ニンジンの煮物やお味噌汁まで美味しく、最後の一口まで大満足だった三色丼。春には刺身を花に見立てた手巻き寿司などを現在考案中とのこと。デカ盛りはお客様へのサービス心であって、決して人寄せではない、美味しい寿司屋さんです。次回は握りでいろんなものを食べにきたいと思います!
(撮影◎小嶋裕 取材・文◎石澤理香子)
●SHOP INFO

店名:竹寿司
住:埼玉県東松山市松山2404-2
TEL:0493-22-0846
営:11:00~13:50(L.O.13:20)、17:00~20:00 ※大盛りメニューは11:00~13:00、17:00~19:00限定
休:木曜
※価格は全て税込