豆乳は毎日店内で搾りたてのものを使用

東京豆漿生活は、豆乳を使った台湾スイーツ「豆花」の専門店である「東京豆花工房」のオーナーが手掛けるお店です。東京豆漿生活では台湾式の朝食を提供しており、朝8時という早い時間からオープンしています。
そんな同店の最大の特徴は、毎朝店内で豆乳を絞っている点です。台湾ではカナダ産の大豆を使うことが多いのに対し、東京豆漿生活では宮城県産のミヤギシロメという大豆を使用しています。また、大豆を水に浸す時間なども日本の気温に合わせており、なにもかもが台湾と同じというわけではなく、きちんと日本人が好む豆乳に仕上げているのです。

豆乳としてそのまま飲むだけでなく、黒糖を加えたり、胡麻を加えたり、はたまた具を加えてスープにして飲むのが台湾スタイル。また、台湾の冬の定番ともいえる「花生湯」という温かいピーナッツスープも楽しめます。

筆者はシェントウジャンが大好きなのですが、普通の豆乳は豆臭くてどうも苦手。普段は豆乳を使ったラテですらあまり飲みません。しかし、今回はせっかくなので「黒糖豆漿」を飲んでみることにしました。

飲んでみて驚いたのが、筆者が苦手とする大豆臭さをほとんど感じないことです。豆の風味がまろやかで、これは想像以上においしくいただけます! 豆乳と黒糖の優しい甘みの相性も良く、お腹にも少したまるので、朝食に飲みたくなるのがよくわかります。

今回はアイスを頼みましたが、ホットにしたほうが豆の味わいをもっと感じられるのかもしれません。
お待ちかねのシェントウジャンのお味は?

続いては、念願のシェントウジャンをいただきます。大きな鉢にたっぷり入っており、この見た目も台湾で食べたものとほぼ同じです。
よくかき混ぜると、酢の凝固作用でおぼろ豆腐のようになるのがシェントウジャンの醍醐味。ラー油の辛味と豆乳の優しい味わいは、まさに本場で食べたシェントウジャンさながら。スープの上には一口サイズにカットされた「油條(ヨウティヤオ)」という揚げパンがのっており、これをスープに浸して具として食べていきます。

今回はせっかくなので、ネギ入りの卵焼きと油條を焼餅でサンドしたパンもいただきました。「パンにパンを挟む」という斬新な料理ですが、台湾では一般的な食べ方なのだとか。

味付けは卵焼きにかかっている五香粉がメインで、見た目ほど濃い味付けではありません。サクサクした油條とシンプルな卵焼きを焼餅に挟んだボリューミーなひと品は、まさに台湾を感じられること必至です。
持ち帰りたくなるスーピンは種類が豊富

お店で思う存分食べたら、せっかくなので「酥餅(スーピン)」をお土産用に買って帰りましょう。スーピンとは、パンとパイの中間のような中華菓子のことで、ピーナッツや餡を使った甘い系のものや、挽肉や大根などが入った惣菜系のものが揃っています。
こちらもすべて台湾の中華菓子職人による手作りです。甘い系も惣菜系も具がぎっしり詰まっていて、サイズの割には2個食べれば十分なボリュームです。

実はこの東京豆漿生活、現在新店舗の準備を進めており、4月にはまた新たな場所にもオープンするそうです。台湾の現地さながらの朝ごはんを食べてみたい人はぜひ足を運んでみてくださいね。
●SHOP INFO

店名:東京豆漿生活
住:東京都品川区西五反田1-20-3
TEL:03-6417-0335
営:8:00~14:00(なくなり次第終了)
休:日
https://www.instagram.com/tokyomamehana/
●著者プロフィール
今西絢美
編集プロダクション「ゴーズ」所属。デジタル製品やアプリなどIT関係の記事を執筆するかたわら、“おいしいものナビゲーター”として食にまつわる記事も執筆中。旅先でその土地ならではのローカルフードを探すのが好きで、フードツーリズムマイスターの資格も持つ。