ボトラーズやクラフトラムが一堂に揃うラム専門バー

『ARIAPITA RUM&PUNCH』は現在250本以上のラム酒が揃っています。現行で販売しているオフィシャルボトルはもちろん、“ボトラーズ”と呼ばれる、瓶詰業者が独自に仕入れたラムの原酒を自らが熟成し、瓶詰したものもあります。ボトラーズ各社はオフィシャルボトルとはまた違った個性を際立たせるため、長期の熟成を行うなどの努力を重ね、唯一無二の味わいを生み出しているのが特徴です。

そんな『ARIAPITA RUM&PUNCH』のオーナーを務めるのは、日本ラム協会の会長でもある海老沢忍さん。そしてバーテンダーとして立つのが、高橋彩子さんです。ラム酒の魅力に取りつかれ、この世界に転職してきたほどラム愛の深い人です。ラムにまつわる興味深い話をどんどん教えてくれます。
「日本のクラフトラムもボトラーズラムも面白いですよ。例えば、サトウキビを作り続けてきた伊江島では、島を訪れた人のみが買える『イエラム 蒸溜所限定ボトル』があったりします」(高橋さん)
何とも奥深いラム酒の世界ですが、とくに注目のラムを8本、高橋さんに教えていただいたので、ご紹介していきましょう。超絶マニアックなラムセレクションです。
バーボン樽で12年熟成したボトラーズ
「BB&R VENEZUELA」

スペイン系ラムのボトラーズ。イギリス最初のボトラーズメーカーが、ベネズエラの甘口ラムをバーボン樽で12年熟成させたもの。
注目度急上昇中の国産ラム
「イエラム サンタマリア伊江島蒸溜限定」

伊江島を訪れた人だけが購入できる伊江島蒸溜所限定販売品。加水しておらず、アルコール度数は63度。「東京ウイスキー&スピリッツコンペティションでベストジャパニーズラムとして特別賞も受賞した逸品です」と高橋さん。
ラムの目利きたちがセレクトした逸品
「Stoves Worthy Park」

オーナー海老沢忍氏と、世界中の名酒を販売する『SHINANOYA』バイヤーの北梶剛氏、そして『武蔵屋』のラム担当・小林卓也氏がセレクトしたボトルです。
BACARDI ANJO 4

日本未発売の4年熟成ものはオーナーからのマイアミ土産。クローブやバニラの香り、そしてココナッツのニュアンスを感じさせます。
RUM NATION MADEIRA AGRICOLE

マデイラ島で造られたラムは、どこか爽やかな味わいでヨーグルトのような乳酸発酵系の香りが特徴です。
Beach House White Spiced

モーリシャスのラムをフランスで瓶詰。ライチやグレープフルーツ、トロピカルスパイスを漬け込んでおり爽やかな味わいです。
CLAIRIN SAJOUSCARONI CASK

ハイチで育ったサトウキビを手で刈り取り、サトウキビに存在するナチュラル酵母のみを使用してカロニ─樽で熟成させた1本。
BACARDI VINTAGE BOTTLE

こちらはおまけ。オーナーが所有する6000本ものラムコレクションのうちの一つ。ラベルからキューバ革命以前に作られたラムだと想像できます。
・・・・・・・
歴史に想いを馳せることができる、めくるめくラムの世界に浸れるバーで、新しいラムとの邂逅を楽しんでみてください。新たな酒の世界の扉が開かれること間違いなしですよ。
(文◎千葉泰江 撮影◎大星直輝)
●SHOP INFO

店名:ARIAPITA RUM&PUNCH
住:東京都渋谷区渋谷2-11-14 ステージ青山B1F
TEL:03-6805-0314
営:18:00~翌2:00
休:日
※当記事は『食楽』2019年冬号の記事を再構成したものです