
改札抜けたら10秒でチューハイ! どんなせっかちな人でも速攻飲める、しかも浅草ならではのフレンドリーな雰囲気が楽しめる店があるんです。
銀座線・浅草駅改札から出て2~3メートルの場所にある『浅草 焼きそば 福ちゃん』。現存する“日本一古い地下街”とも言われる浅草地下街にある店で、昭和の雰囲気がスゴイ! 床屋さんや占い、中古ショップなどが並ぶ商店街で、改札から一番近い場所にある店です。

ちなみに店がオープンしたのは東京オリンピックが開催された1964年。なので2019年の今年で55年。おそらく当時から使い続けられているカウンターやイスなどに55年の貫禄を感じます。

ここにきたら、マストで焼きそばを注文するとして、あとはどうするか……。卓上にあるメニューを見ると「平日限定 焼きそば+餃子650円」の文字が。単品の場合、餃子370円と焼きそば350円なので、70円もオトク! プラス、チューハイ350円で、ピッタリ1,000円のセンベロ、決定です。

焼きそばはやや太めの麺でモッチリ系。海の家やお好み焼きの店とかで子供の頃に味わったような、どこか懐かしい味わいです。最近の屋台は細麺焼きそばばっかりだよな~。麺が太めの焼きそば、なんかホッとする~。添えられた紅ショウガもいいアクセント、黄金のバランスです。

店の一角には焼きそばを焼くコーナーがあり、このソースの焦げる匂いにつられて、つい店に入ってしまう、という人も。お店の看板娘さんに聞くと「あはは。私たちはこの匂いになれちゃって、よくわかんないんですよね~」とのこと。不意打ちのように漂い、客をひき寄せるソースの香り。たまらん。

続いて出てきた餃子は、1皿6個入り。一人で酒の肴にするのには十分な量です。他には「モツ煮込み」(370円)、「牛すじ煮込み」(400円)、「冷奴」(200円)などがあります。日中は食事目的で、「カレーライス」(450円)や「ラーメン」(450円)をチャチャッと食べて席を立つ、という人も多いようです。

焼きそばと餃子に合わせるのは「チューハイ」。トリスの炭酸割りです。スッキリした味わいが、ソース味の焼きそばやパンチのきいた餃子にはやはり合う! ちなみに「生ビール」は400円、「熱燗」は300円。すべての価格が良心的すぎて、思わずニヤニヤしてしまいます。

ちなみに、ここのおすすめの楽しみ方を看板娘さんに聞くと「私たちに酒をおごることですね☆」とニッコリ。えっ、いいんですかそれっ! そんな話を聞いたそばから、常連さんらしき人が一人で席に着くなり、ビール2杯を注文し、1杯を看板娘さんに。おぉ~。慣れている、なんか通っぽい。でもこの楽しみ方、常連になって顔を覚えてもらわないと、なかなかハードルが高いかも?
ちなみに銀座線浅草駅の改札出口は複数あるので、一度外に出て、松屋浅草の前にある入口から再度階段を降りていくのがわかりやすくておすすめ。店内は喫煙可なので、改札出て10秒で酒&タバコも可能。喫煙者で酒飲みにはたまらない場所です。浅草散策の帰りや、銀座線でどこかに行ったあと、フラッと寄りたくなる『福ちゃん』。ソースの香ばしい香りと、地下なのにオープンな雰囲気が、すべての人を温かく迎えてくれますよ。
(撮影◎小嶋裕 取材・文◎石澤理香子)
●SHOP INFO

店名:浅草 焼きそば 福ちゃん
住:東京都台東区浅草1-1-2 浅草地下街
TEL:03-3844-5224
営:11:30~21:00、土日祝日11:00~20:00(LO)
休:月曜