「茶室」を彷彿とさせる店舗デザインにも注目!
オーセンティックな茶会はもちろん、ときに斬新なアプローチの茶会や異業種クリエイターとのコラボ茶会など、国内ばかりでなく海外でも幅広く活躍する松村さん。空間にも茶人としてのこだわりと遊び心、そして美意識が随所に反映されています。

たとえば、入り口脇の小さなベンチは茶室に席入りする前の腰掛け待合のよう。店内には客人を迎える掛け軸があります。こちらの掛け軸、なんとアイアン製! 組み込まれた飾り台が宙に浮いているような、飛び出て見えるような仕掛けが実に楽しく、フォトジェニック。実物はぜひ、お店でご覧あれ。

かつて、千利休は茶会に使う道具のすべてを専門の職人にオーダーしたといいます。掛け軸はじめ、前述の陶器であったり、店内に流れる音楽、軒先の暖簾、茶缶デザインなどは、ご縁のあるクリエイターがそれぞれ担当しています。
お客さまをもてなし、同じひとときを共有するのが茶の湯の楽しみであるとするならば、茶室を基に構成された空間としつらえ、そしてお茶とお菓子がある『Dolala』は、現代の茶室であり、そこに訪れる人は気づかないうちに茶の湯体験をしている気分になるかも!?
有機茶生どらは、お持ち帰りにも贈りものにも
「焼きたてを食べていただくのが一番ですが、もちもち生地の生どらは冷めても美味しい」と松村さん。美味しいものは誰かにおすすめしたくなるし、誰かと共有したいと思うもの。お持たせセットボックスがあるのも嬉しい限りです。

また、大切な方への手土産や贈答用にお誂えの風呂敷包みバージョンも。柄は全4種類あり、風呂敷製作はてぬぐい専門店「かまわぬ」によるもの。こちらは来年入荷予定とのこと。

敷居が高いと思われがちな茶道をカジュアルに、そしてときにはポップなアートに昇華させ、お茶の世界に親近感を抱かせる松村さんの創意工夫を具現化した『Dolala』。

「コーヒーもいいけれど、抹茶片手に街を歩く人がいてもいいんじゃないかなと思って」。茶道家がお店を始めた理由は、実はとってもシンプルでした。
●SHOP INFO

店名:Dolala(どぅらら)
住:東京都目黒区中根1-23-5
TEL:03-5726-9830
営:11:00~17:00(売り切れ次第、終了)
休:月・火
https://www.facebook.com/dolala.tokyo/
※10個以上の持ち帰りは事前に電話連絡を。待ち時間が短くなります
●著者プロフィール
笹森ゆうみ
ライター。太宰治の短篇『不審庵』を読んで茶道に興味を持ち、茶道に入門。一方で抹茶はお稽古やお茶会だけのものではないとの思いから、日常で抹茶を喫する時間を楽しむようになる。お酒の次に抹茶が好き。