京都に続く通年運行を東京でもスタート
レストランバスは、「ここにしかない日本を食べよう」をコンセプトに、2016年から北海道、沖縄などで3か月単位の期間限定で運行されていました。そして、2018年8月からは京都での通年運行がスタートし、今回新たに東京での運行が始まります。

一般的なバスツアーと大きく異なるのは、バスで移動しながら食事をする点です。京都のコースでは京懐石、東京のコースではフレンチが振る舞われます。しかも、それらの料理はバス1階の車内にあるキッチンで作られるので、できたての料理が楽しめるのです。

フレンチといえば、バターをたっぷり使ったハイカロリーなイメージですが、今回のコースで振る舞われるのは低カロリーになるような工夫が満載。たとえば、野菜を増やしてメインのポーションを小さくすることで、ボリュームを感じながらもヘルシーに。


また、小麦粉やパン粉ではなく“おから粉”を使用したり、油やバターをできるだけ使わなかったりしているので、一般的な調理方法では3,000キロカロリー程度になるディナーのコース料理も1,600キロカロリーに抑えられているそうです。



昼と夜の1日2回運行で東京の景色を楽しめる
今回スタートするのは、ランチとディナーの2コース。1日に計2回の運行となっており、食事のメニューも周遊するコースも異なります。いずれも東京ミッドタウン日比谷が発着地となっており、昼は約2時間半、夜は約3時間の所要時間です。価格はランチコースが7,800~9,800円、ディナーコースが10,800~12,800円(共に税込)となっています。
カラフルにペイントされたバスに乗り込むと、2階席に通されます。25名が着席できる対面式の座席とテーブルが設置されており、レストランさながらの光景が。実際に座ってみると、シートは少し狭めの印象。男性2名が並んで座るのは窮屈そうな感じがしたものの、バスの広さは限られているので仕方ないですね。

天気がいい日は天井が開け放たれ、風を感じながら東京の景色を楽しめます。雨の日は閉まったままでの運行となりますが、透明の天井なので明るさはしっかり感じられそうです。

実際に移動しながら試乗会用の短距離コースで食事をしてみましたが、料理に集中するというよりは、同行者とお喋りしながら食事をし、要所要所で景色を眺めるという感じになりました。ちなみに実際の運行ではGPS連動したガイドシステムによる音声ガイドが聞けるので、東京に暮らす人と旅行で訪れた人が同じように観光を楽しめます。

記念日や女子会、会社での集まりはもちろん、上京してきた家族と一緒に乗車するなど、さまざまなシーンで活用できるのがレストランバスの強み。季節に応じた運行コースの見直しなども考えているそうなので、何度乗っても楽しめる新たなバスツアーになること間違いなしです!
(取材・文◎今西絢美)
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