極上のステーキを食べている気分

「塩ハンバーガー」は木のお皿に載って1プレートのランチで登場しました。女子が喜ぶような可愛らしさですが、バーガーは横から見ると高さもあってかなりボリューミーです。
「ペーパーにくるんで、バンズ、パティ、具材と一緒にガブリとお召し上がりください。ナイフやフォークで食べるより格段に美味しいですよ」と大平さん。

ふわふわのブリオッシュのバンズ、そこにトマト、ニンジン、レンコンのみじん切り、レタス、オニオンが入っています。かぶりついて、最初に味として飛び込んでくるのが、やはりビーフの味。パティの表面がカリカリとしていて、中はきちんと火が通っていてもしっとりとしています。だから香ばしく、そして牛肉の旨さが濃厚。
「ブリオッシュバンズといえば油脂はバター100%がほとんどですが、うちでは白ゴマ油100%で作った自家製バンズなんですよ。肉がどうしても動物性の油なので、パンは植物性の油にした方がもたれないと。しかも白ゴマ油だからゴマの香りはしなくて、軽くてヘルシーなんです」(大平さん・以下同)

バンズだけでなく、マヨネーズもヴィネグレットソースもすべて自家製なんだそう。カジュアルな料理であるハンバーガーを食べているのに、実は料理人の巧みな技術がふんだんに散りばめられているんです。
「焼肉屋で仕事をする前にずっとフレンチをやっていたんです。その2つを合体して作ろうと思ったのが塩ハンバーガー。ハンバーガーってチーズやアボカド、ベーコンなど多様なトッピングがありますが、ステーキのように塩・胡椒だけで旨いバーガーがいいなと思いました。素材のシンプルな美味しさが引き立ちますしね」

また、牛肉の“脂肪分”に関しては特別なこだわりがあるよう。
「やはり去勢(オス牛)より、メス牛の脂肪のほうが良質で、味わいもやわらかいんです。オス牛の脂肪を使うと、人によってはアレルギーを起こしお腹を壊しやすいんです。だからうちでは脂質にこだわった仕入れを行っています。
また、赤身と脂肪分の配合も非常に重要で、赤身の割合を多くして、くどくないようにしてあります。さらに、外はカリッ、中はふわっとしたパティに仕上げたいので、包丁でたたいてミンチにし、焼き加減も大事にしているんですよ」


お話しを聞けば聞くほどこだわりばかり。ところで、「塩ハンバーガー」と命名した理由は?
「もちろん塩だけで美味しいという意味ですが、塩もフランスのゲランドを使っていて、ミネラル豊富な健康に良い塩です。ハンバーガーというとジャンクなイメージですが、体に良いものをシンプルに使って味わえるハンバーガー、という意味を込めてあえて“塩”と付けました」

ちなみに夜のメニューの「塩ハンバーガー」は、お酒にも合うように、小さなサイズも用意してあるそうです。他にもその日に仕入れた魚介やお肉、野菜を使って太平さんが料理を作ってくれるとのこと。店名の「ハイド モード」の意味は、“隠れ家”と“その日の気分に合う料理”という意味を込めているそうです。絶品の塩バーガーと、大平さん(hideさん)のスペシャルメニュー、ぜひ試してみてください。
(撮影・文◎土原亜子)
●SHOP INFO

店名:塩ハンバーガー×創作フレンチ ハイド モード(hide mode)
住:東京都文京区本郷2-30-10 コーラルコート1F
TEL:090-2231-1666
営:11:30~14:00
18:00~22:00
休:日
http://hidemode.net/