もちもちで風味豊かな生そばに感激!

猛暑のとある日の昼過ぎ。神保町駅から徒歩3分ほどの路地裏に入ります。有名なうどん屋『丸香』前にできている大行列を横目で見つつ、その向かいの角地にある目的の『立喰いそば 梅市』さんへ。
店頭で観察していると、店の正面の入口からお客さんがどんどん入っていきます。そして側面側の路地裏の専用出口からは、お客さんがどんどん出ていく。“サっと食べてスっと出る”、まさに立ち食い蕎麦屋らしいスピード感です。
さて、筆者も店内に入ります。システムは以下の通りです。
入ったらカウンター越しに店主に注文⇒代金を支払ってそのまま待つ⇒完成した丼を渡されたら、空いているカウンタースペースへ移動⇒食べる⇒食べ終わった丼を専用のキャビネットに置く⇒専用出口から出ていく。

さて、筆者はこの日、立ち蕎麦マニアのオススメ「ニラ天そば」を食べたかったのですが、残念ながら売り切れ。そこでもう1つのオススメの「春菊天そば」(冷やし)にすることにしました。
待っている間に、奥のスタッフがそばを茹でていきます。その手前では、ご主人がすでに揚げてあった春菊天を、天ぷら鍋に入れて二度揚げ中。
そして、茹で上がったそばを冷水で締めて丼に盛り、そこに冷たいおつゆとアツアツの天ぷらを盛り付けて完成です。揚げ時間もあるので、受け取るまでに3分ほどかかったでしょうか。そして登場したのがこちらです。

春菊の天ぷらは、葉がまるでアイロンをかけたようにパリッと広がって見えます。さっそく食べてみると、もう見た目通りパリッパリのカリッカリ。噛めば、春菊独特の香りと苦味が広がります。
から揚げを2度揚げする利点は、外側の衣の水分が飛んでカリッとすると言いますが、この天ぷらもまさにその作用が働いている気がします。そして、二度揚げのその一手間で熱々の天ぷらが楽しめる!
今回は冷やしそばを注文したので、天ぷらはおつゆに浸ってもすぐにはふやけず、カリカリ感が持続しているのもまたいい感じです。
![アツアツの春菊天。カリカリ感がたまりません[食楽web]](https://cdn.asagei.com/syokuraku/uploads/2025/08/20250831-umeichi06.jpg)
そして、生そばはやや太めで、もちもちとした食感。啜れば、しっかりしたコシがあって、噛めば蕎麦の香りがふわり。また冷たいおつゆは、出汁の旨みがキリッと引き出されて絶妙な美味しさ。思わず飲み干してしまったほど。

というわけで、立ち蕎麦マニアに勧められた神保町の『梅市』さん。まだ行列はできていませんでしたが、今後は並ばないと食べられなくなるかも……。立ち蕎麦好きの方はぜひ一度食べに行ってみてください。
(撮影・文◎土原亜子)
●SHOP INFO
立喰いそば 梅市
住:東京都千代田区神田神保町1-2-8
営:11:00〜18:30
休:日曜