1時間8分待ってようやく入店

しかし、そこからの待ち時間が異常に長かった。最後尾についてから1時間と8分。何せ、店の席数は2人がけのテーブルが10卓しかなく、相席システムもなし。待ち時間はどうしても長くなるのです。

そして、約1時間待って、いざ入店しようとした時、思いもよらぬ事態が発生。なんとお目当てのメニューだったリブロースの「焼きカツ丼(特上)」が売り切れになっていたのです。
『とんかつ丸七』の焼きカツ丼には種類がいくつかあります。リブロース300gの「特上」2800円と、「特上ハーフ」2200円、そしてロース300gの「上」2200円、ロース150gの「並」1500円の4種類。そして一番人気であり、筆者が目当てにしていたのは、リブロース300gの「特上」2800円でした。
勇気を振り絞って巨漢に立ち向かおうとしたら、そこに敵はいなかった……というような状態です。そこで仕方なく、というか内心ホッとしながら、ハーフサイズである「特上ハーフ」2200円を注文することに。

待つこと5分。登場した「特上ハーフ」を見て、思わずのけぞりそうになりました。ハーフって言ってるのに、丼からとんかつの左右がはみ出ています。「どこがハーフなんだよ」と思いながらよく観察してみると、なるほど、とんかつの厚みが極厚に比べたらハーフのようです。

しかし、一般的なかつ丼のとんかつに比べたら十分に分厚いです。そのとんかつが6切れ。その下には卵焼きが敷き詰められています。これが“とじないかつ丼”と呼ばれる所以なわけですね。
いざ、実食です。まずはとんかつを一切れ。こんがりした衣が豚肉に均一についていて、かじるとサックサク。そして中のお肉は低温調理しているせいか、しっとりやわらか。醤油ダレが甘く、リブロースの適度な脂の甘みと合わさって優しい甘さです。すぐさまもう1切れ。卓上にある“茎わさび”をのせて味変すると、辛さと甘さ、爽やかさが混じり合い、実に旨し! 油の質も良いのか、とってもさっぱりしているんです。
![卓上にある茎わさび、七味唐辛子、硫黄塩、特製タレなどで味変するのも楽しい[食楽web]](https://cdn.asagei.com/syokuraku/uploads/2024/12/20241219-marushichi07.jpg)
そして、さらに嬉しいのは、そのとんかつの下にある卵焼きです。火の入れ加減が絶妙で、とろふわ。これがまた甘めのタレとよく合います。しかも下のご飯がの炊き加減もこのふわとろ卵焼きにぴったりのやや硬めで、めちゃくちゃ美味しい! 食べ進んでいくと、タレの甘さが味覚に積み重なってくるので、七味唐辛子、茎わさびで味変しながら食べるのがオススメです。
まとめ

というわけで、もたれ感ナシで、楽勝で平らげることができましたし、正直、このハーフくらいの量が一番、美味しくいただけるのでは? と思ったくらいです。
ちなみに訪店時は、前述のようにリブロース300gの「特上」が完売していたので、多くのお客さんはロース300gの「上」2200円を注文していましたが、とんでもない超極厚とんかつでした。横目で見ながら、筆者はハーフにしてよかったと思った次第です。やはり自分の胃袋のサイズに合わせるのが一番ですね。
(撮影・文◎土原亜子)