カリッ&もちもち麺の「あんかけ焼きそば」

「広東風五目焼きそば」は、野菜と、イカなどの魚介類を炒めて中華スープや中華醤油で味付けし、片栗粉であんかけにしたものを太麺の焼きそばの上にのせた一品。
さて、筆者の好みとしては「あんかけ焼きそば」の麺は太麺がよく、モチモチ感と焼き目のついたカリッとした食感が同居しているのが理想。その点、『達磨』の「広東風五目やきそば」は、まさしく太麺であり、モチモチ麺としっかり焼き目のついたカリカリ麺が共存している蒸し焼き麺。実に理想的です。

続いて、大事なことは餡の具材の塩梅です。肉や魚介、野菜類は大きめにカットしてあり、「ちょっと多いかも」と思うくらい豪快に入っていてテンションが上がります。さらに肉や海鮮はプリップリ、野菜はあくまでシャキシャキッとした食感であることも重要ですが、ここにおいても、『達磨』はパーフェクトです。

豚肉、イカは大きくてプリップリ。白菜、青梗菜、タケノコ、ニンジン、シイタケ、キクラゲの食感もシャキシャキ、プルプルです。おまけに、地味に重要なのが、ウズラの卵の有無。中華丼に限らず、これが入っていると全人類が幸福になりますが、これについても、しっかり叶えてくれます。

もちろん、全体の味わいも理想的です。中華スープと醤油の味のバランスがよく、旨味が強い。そしてその餡のとろみもしっかりあって麺によくからみます。一皿のボリュームはかなりあるのですが、食感の楽しさ、餡のさっぱりした旨味、絡み具合など、すべてが軽快。添えられたカラシと紅生姜も一緒に味わえば、余裕でペロリと食べられて、後には幸福な余韻だけが残ります。
![ランチタイムは、麺類にプラス220円で半チャーハン&スープをつけられます[食楽web]](https://cdn.asagei.com/syokuraku/uploads/2024/10/20241012-daruma07.jpg)
というわけで、『達磨』の「広東風五目やきそば」は超理想的なんです。ちなみに、筆者はいつもランチタイムに行くのですが、この時間は、プラス220円で、半チャーハン&スープをつけることができるので、腹ペコの人はぜひ頼んでみてください。
(撮影・文◎土原亜子)