舌の上でとろける唯一無二のハンバーグ

店内はカウンターのみ。昼時はほぼ満席なので、先客が出るたびに待ちの人が交替するかたちで入店できるといった感じです。そして着席して気づくのは、隣の人との間隔がとっても狭いこと! スマホを横にして3つ分くらい、つまり50cmほどしか自分のスペースがありません。それでもお客さんはみんな窮屈そうな顔ひとつせず、目の前のお皿に夢中なんです。

メニューは、スパゲティやオムライス、ポークソテーなど“ザ・洋食屋”的な定番料理がズラリ。そして、お昼はおトクなランチメニューもあります。この日は、「ハンバーグとチキン南蛮の盛り合わせ(ライス、味噌汁、サラダ付き)」800円。物価高のご時世にあって、かなり嬉しい価格です。

今回、筆者の目的は、“四天王のハンバーグ”なので、ランチセットではなく通常メニューから選ぶことに。「ハンバーグ」は、料理サンプルにあったようにライス付きで1300円(150g)。ちなみに「ハンバーグジャンボ」というのもあり、こちらはハンバーグが260gで1700円。ジャンボにも惹かれましたが、今回は初めてなので普通サイズを注文しました。

待つことしばし。筆者のカウンターの上にハンバーグが登場しました。鉄板の上でジュウジュウと音を立て、今にもソースが跳ねそうな勢い! さっそく念願のハンバーグを食べてみます。

『キッチンチェック』のハンバーグは、他の四天王の『キッチンOh! Way』や『UCHOUTEN』とは違い、プクッと膨らんだタイプではなく、平らなステーキのようなタイプ。
カットしてみると、肉汁がプシュッと飛び出そうな弾力ではなく、あくまでふわりとやわらかい感触が手に伝わってきます。断面を見て、ひき肉のきめ細やかさに驚きました。見た目通り、噛むとなめらかで、デミグラスソースと肉が渾然一体となって、もはや歯や顎を使わずして舌の上でとろけていく。そんなハンバーグです。
デミグラスソースは、深いコクがありながら、甘すぎずさっぱりしていて、繊細なひき肉ハンバーグとの相性は言わずもがな。
まとめ

ソースが絡んだハンバーグをライスにのせて食べてみると、ご飯と融合しお米1粒ずつにその旨みがまとわりつきます。まるで肉あんかけのような感じです。
無我夢中になって食べていた時、お隣に座った女性のお客さんの前に、鉄板を埋め尽くす大迫力のデカ盛りハンバーグが置かれました。そう、これが「ジャンボハンバーグ」でした。筆者の普通サイズの倍くらいあるように見えます。
「ああ、これにすればよかった……」と心底、後悔。しかも反対側のお隣の男性客は、ハンバーグとオムライスを食べていて、その組み合わせも超美味しそうでした。きっと何を食べてもハズレなしだと思います。
『キッチンチェック』のハンバーグは、先に訪問した『キッチンOh! Way』や『UCHOUTEN』とは少々違うタイプで、やわやわ&口の中でとろける、唯一無二の味わいでした。ぜひ、皆さんも『キッチンチェック』でそのとろけるハンバーグの魅力に触れてみてください。
(撮影・文◎土原亜子)