
自らを酔っ払いエッセイストと称し、酒場にまつわる多くの著書を持つ粋人・大竹聡さん。ホッピーにも一家言持つそんな大竹さんを唸らせる酒場とは!?
アルコールがガツンと強い
ホッピーの街の名酒場
古くからホッピー文化が根付く横須賀。この街では昔から三冷ホッピーのことを「横須賀割」と呼ぶ。その元祖が、昭和28年創業の「中央酒場」。横須賀の名店である。
ただし、ここのホッピーを単なる三冷と侮るなかれ。注文すれば、供されるのは焼酎の注がれたジョッキ。ホッピーを加えれば、すり切りちょうどに。500mlのジョッキにホッピーは360ml。故に焼酎は140ml。アルコールがガツンと強いのだ。その割合が店主・井上徹さんの考える黄金比率。ホッピーに対するこだわりでもある。
「横須賀は昔から労働者が多い街。一杯、二杯飲んで帰る人が多く、そんな人でも気持ちよく酔ってもらえるでしょ」と井上さんは笑えば、さらに「自分自身、何十年と飲んでいるけど、やっぱりこの割合が一番旨いんだよ」とも言う。
ホッピーの街の名酒場。三冷を語るに欠かせない一軒である。
●SHOP INFO

店名:中央酒場
住:神奈川県横須賀市若松町2-7
TEL:046-825-9513
営:10:00~22:30、土10:00~22:00
休:日・祝休
予算/2,000円 個室/あり カード/不可
●著者プロフィール

大竹聡さん
おおたけ・さとし。酔っ払いエッセイスト。1963年東京生まれ。2002年、酔狂雑誌「酒とつまみ」を仲間内で創刊。以来、大量の酒と勝てないギャンブルにうつつを抜かす53歳。酒と酒場にまつわる著書多数。